予想通りだ。
窓側の後ろから3番目。
やった、後ろのほう嬉しい。
全員が引き終わって、席移動に入る。
天音ちゃんは同じ横列だけど廊下側だった。
席替えが終わって、少しだけでもと数学が始まる。
うん、眠いなぁ。
授業中は寝てる人が多い。皆様先ほどのやる気はどこへ。
ぼーっとしながら窓の外を覗いた。
どこかのクラスが体育をやっている。背高いし3年生だろうな。
弱まったとはいえ雨の中やっている。鬼畜か。
ふ、と。
見慣れた姿を見つけて視線をそこに止める。
相川先輩と枢木部長。あの2人同じクラスなのか。
授業内容は短距離っぽい。2人は走り終わったのか土の上に座って談笑しているようだ。
チャイムが鳴る。
先生は呆れたような表情を浮かべながら、教室を出て行く。みんなまじめに受けないから。
外を見ると先輩方は授業が長引いたせいか慌てたように移動していく。
相川先輩の姿はもうなかった。
「何でモデル、やってるんですか?」
部活も終わり、居残り練している相川先輩にそう問いかける。
先輩はまた君? と言いたそうな嫌そうな表情を浮かべていた。
午後は雨が降らなくて、少し湿った地面の感触を靴越しに感じ取る。
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