Sランクの任務だって―文句編―


教室にいるのは、あたしともう一人だけ。

放課後ともなれば

部活やら遊びに行くやらで、

他には誰もいなくなってしまった。

そして今、

あたしはかなりつらい状況にある。

別に教室にふたりっきりでいるのが嫌とか

そんなんじゃない。

あたしたちにはある任務が課せられている。

「お前な、

さっきから全然手が動いてねぇじゃねぇか。」

教室にいるもう一人の人物

――相沢京くんに文句を言われる。

仕方ないじゃないか、

あたし一人に任せるのが悪い。

「文句言うなら手伝ってよ。

むしろ相沢一人でやってよ。」

そうそう。

まだ何をしているのか、

について説明していなかった。

主にあたし一人に課せられている任務とは、

1年に1・2回まわってくる週番という、

非常にめんどくさいもので、

日誌を書かなければならないのだ。

「お前が今日はこれ書くからいいよ

って言ったんじゃなかったけか?」

確かにその通りなのだ。

だが、

「確かに書くとは言ったよ。

けどね、1日の感想が思いつかないんだよ。」

どうしてくれる?

と問えば、

「知るか。早くしろ。」なんて。

冷たいんですね、相沢くん。






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