港町クリーク

ここはずいぶんと多くの人で賑わっている町だ。潮風に紛れて異国の食べ物の匂いが絶えることを知らない。先ほど着いた船から下ろされたばかりの干し無花果を一袋買った。船では食事は出されるが、間食はないと聞いた。これからの船旅の友にしようと思う。

夕刻の船でこの町を出て、大陸へ渡る。良い旅を。そう言ってレモネード色の小鳥を肩にのせた商人がこれをくれた。変わった色のペンだ。私がこれから行く大陸でメジャーなものらしい。旅を記すのに役に立つだろう。幸先が良い、とはこのことだろうか。



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