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03



「わーんわーん!」
「うぅ、ひっく……ん」

「うるさいぞ! いつまでもめそめそしおって!! お前達も勇敢なサイヤ人の血を引いているんだぞ!!」

ラディッツは私たちの襟を掴み、「この中に入ってろ!」と言って私たちは奇妙なボールの中に入れられた。

「悟飯、私たちどうなっちゃうのかな?」
「分かんないよぉ、でもお父さんが絶対に助けに来てくれるもん!」
「……そうだよね!!」

私たちは2人で泣き止み笑いあった。
絶対にお父さんは来てくれる、その言葉を信じて私はじっと息を潜めていたんだ。


「戦闘力710と690!! 近いぞどこだ!!」

突然スカウターに映る危険信号の文字。
710に690なんてそんな戦闘力を持った奴はいるわけがないんだ。
キョロキョロと辺りを見渡し、発源地を探す。
……あのガキ共だと!?

いや、ただの故障だ……。
全く帰ったら新しいのに変えんとな。
そしてオレは近づいてくるものに気がついた。


「! ねぇねぇ、お父さんだよ!」
「うそ、見えない! どいて〜」

狭いボールの中でむぎゅうとどうしてもぶつかってしまう。
なんとか場所を交代し、外を見た。
その人物を発見した途端、私は負の感情から嬉々とした表情になった。

「お父さんだ!!」
「でしょ? やっぱりお父さんは僕たちを助けに来てくれたんだよ!」
「……うん、だよね!」

それにしてもあの緑の人は誰なんだろう。
……あの人も宇宙人なのかなぁ、だって地球人で顔が緑の人だなんて見たことないもん。
お父さんのお友達なのかなぁ。
何も知らない私はその人? のことをそう認識してしまっていた。




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