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■33 続・どうにかしたい
(兄弟会話)
(小ネタ29参照)

「なぁもう何でもいいからそのメガネ寄越せよ」

「嫌だって言ってるだろ…壊すんだろどうせ」

「そうだよ、雪男のメガネを壊してーんだよ!ホラ、その顔に掛かってるやつ寄越せっ」

「やめ…やめろ、バカ!触るな!…もういいよ、これ兄さんにあげるから」

(今掛けている眼鏡を燐に渡した後新しいのを掛ける雪男)

「……」

「…何、その不満そうな顔」

「コレはいらねえ」

「………はっ?」

「コレじゃねーよ、俺が欲しいのはこんな…こんな冷たい無機質なメガネじゃねえっ」

「いや、僕のメガネは基本無機物だから。…何ちょっとドラマティックに言ってんの?僕のメガネ欲しかったんじゃないの」

「いや、それがほしい」

「…今掛けてるのはスペアであって、兄さんが今持ってるのと同じものなんだけど。…意味わかんないよどうしたらいいの」

「俺は、お前が要らなくなったメガネじゃなくてお前が今使ってるそのメガネが欲しいわけ」

「…わかった。つまり、兄さんは僕の“メガネ”が欲しいんじゃない。僕の“メガネを壊されて怒ってるか困ってる顔”が見たいだけなんでしょ」

「そう、それだ。流石だな雪男。…いや、メガネ」

「別にメガネ壊されなくても充分兄さんに対して怒るし困ることだってあるんだけど」

「いや、メガネを粉砕したときのお前の顔と言ったら…ぶっふぁはっ!」

「やめてくれるその趣味」

「ええー…面白くて仕方ねーのに…」

「兄さんは僕がメガネ壊されて怒るか困るかしてるのを見て、ホントに面白いわけ?」

「面白いから言ってんじゃん」

「…その趣味嗜好は理解できない」


<よくわからない。でも壊したい。終>


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