アレクセイが言ったのと同時に腰に提げていた剣が抜かれ、一振り払う。

「くぅ…」

一瞬にして着ていた服が刻まれる。

「なる、ほど…女から情報を得る方法としては手軽で楽な方法です、ね」



――男は楽しめるし、一石二鳥というわけか。



薬のお蔭で身体から力が抜け、ぐったりと床に腰を下ろす。

「一体、何を探していた?」

顎を掴まれ、目線を合わせられる。
何の事だか、と口を紡いだ瞬間、アレクセイに口付けをされ、口を塞がれる。
不意を突かれ、抵抗する前に舌が中に入り込み、更に身体から力を奪われる。

「ん、ふ…」

アレクセイの身体をはね除けようと、床から手を離した瞬間、後ろに回り込んでいたシュヴァーンにより腕を捕らえられてしまう。

「華奢な身体だな」

シュヴァーンにそう囁かれ、ビクリと跳ね上がる。

「綺麗な身体をしている…幾らか楽しめるのではないか?」
「閣下らしい…」

自分と敵対する筈の二人の男から愛しげに身体を撫でられ、嫌悪感を抱く。



――嫌だ。



頭では嫌だと拒否しているのに、身体が言うことを聞かない。



悪夢1

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