CHAPTER 03 /
09 「も、もう勘弁してくださいっ」


「なまえさん!今日は来てくれてありがとうございます!」
「こちらこそ誘ってくれてありがとう〜!ハーピィちゃんのお部屋すっごく可愛いね!」
「えへへっ、ありがとうございます!」

お部屋を褒められ少し照れたようにはにかむハーピィちゃんが可愛くて、私も釣られて笑顔になる。 昨日の大掃除が仕事納めで、今日からお休みとなった魔王城内。 私はパジャマパーティーに参加するために、ハーピィちゃんのお部屋にお邪魔していた。 兼ねてから計画はしていたのだが、ここ最近忙しい日が続き中々実行出来ず、この年末のお休みに開催することとなったのだ。

「アルラウネさんも姫も、参加ありがとうございます!」
「ご招待感謝しますわ。 ……え、えーっと、ひ、姫?も、もう眠くなってますの?」
「…ん、だって、鳥ガールのお布団、気持ち良いし」
「ひ、姫〜ッ!今日こそはちゃんと恋バナしましょうよ〜!!」

開始早々、眠そうにしている姫の肩をハーピィちゃんが優しく揺する。 お菓子を頬張りながら、コクリコクリと船を漕ぎ始めた姫に私は、相変わらずだなぁとつい苦笑いが漏れた。

「あはは…私の恋バナ聞いてくれてる時もこんな感じだもんね」
「!そうですわ…!なまえ!あなた、あくましゅうどうしさんとは、あれからどうなっているんですの!?」
「えっ!?いきなり私の話ですか!?せっかく皆集まったんですから、皆の話を…」
「そんなの後で構いませんわ!!!闇のミサ以降、ずっと気になってましたのよ!?あのヘタレなあくましゅうどうしさんが人前で『俺の彼女宣言』をしたんですもの…!!私びっくりしたんですから…!」
「あ、あはは、あれには私もびっくりしちゃいました」

何だかアルラウネさんからの圧がすごい。 ほ、本当にそんなに気になるのかなぁ…?と疑問に思っていると、興奮気味なアルラウネさんの隣でソワソワと落ち着かない様子のハーピィちゃんが目に入り、私はハッとする。

「ごっ、ごめんね!ハーピィちゃん!!私の話なんか興味ない「興味あります!!!!私もずっと気になってました!!!」…そ、そうなんだ」

食い気味に答える彼女に、私は呆気なく気圧される。 ふたりを見ると、私が話し出すのを今か今かと待ちわびるかのように目を爛々とさせていて、私はウッと少したじろいでしまった。 いつも姫には恋バナを聞いてもらっていたけど、ほとんど一人で話してたようなものだからこんなに興味を持たれると何だか途端に恥ずかしくなってくる。 そんな時、布団を被った姫がモゾモゾッと動いて顔を出した。 そして私の方をジッと見つめている。 …あれ?眠ってたんじゃ…?

「そういえば、今日レオ君すごく機嫌が良かったけど…昨日ちゃんと仲直りできたんだね」
「仲直り!?ってことはケンカしてたんですの!?」
「恋人とのケンカ話…恋バナっぽくて素敵です!!!」

姫の仲直り発言に、女子ふたりは更にテンションが上がってしまった様子。 姫の言う仲直りとはおそらく昨日の名前の件のことだ。 晴れてお互いを名前で呼びあうことになったのだが、あれはケンカ…というよりも私が勝手に不満をぶつけてしまっただけなんだけど…

「あー、えっと、ちょっとすれ違いがあった、というか…あはは、」
「一体何をすれ違っていましたの!?…彼のことですから概ね誰かに嫉妬して、あなたに当たってしまったとか…」
「あー…彼というより、むしろ、わ、私が…」
「えっ!?なまえさんが嫉妬!?」
「一体どこの誰なんですの!?あなたに嫉妬させる女なんて、この魔王城にっ!?」
「ちょ、ちょっとふたりとも、落ち着いて…!」

ガバッと前のめりで尋ねてくるふたりに私は思わずストップをかけた。 ふたりは渋々元の位置に座り直してくれたが、早く早くと急かしてくる。 チラリと姫に視線を向けると、呑気にドーナツを頬張っていて、私はつい頭を抱えてしまった。 …こう言うときに限って起きてるんかい!!と、思わず心の中で突っ込んでしまう。

「焦らさないで早く白状なさい!」
「す、すごく、気になります…っ!!!」

中々口を割らない私に痺れを切らしたふたりがまたもやガバッ覆い被さって来そうな勢いだったので、私は仕方なく口を開いた。

「……………姫です」
「ぬ!?」「え?」「え!?」

皆が驚き、一瞬動きを止める。 当の本人でさえ驚いている様子だ。 …やっぱり、姫は気づいてなかったんだね…!!

「…なまえちゃん、私のせいでレオ君とケンカしちゃったの?」
「ッ…!!ち、違うの!姫のせいじゃないよ!だから、そんな顔しないで?ねっ?」

自分のせいでケンカしたと勘違いした姫が、悲しそうな表情でこちらを見上げてくる。 私は堪らなくなって思わず、その小さな体をギュッと抱きしめた。

「でも…私が何かしたからケンカになっちゃったんでしょ?」
「姫は何も悪くないの…!私が勝手に姫に嫉妬しちゃっただけだから!」
「…とはいうものの、一体、姫の何に嫉妬したんですの?あくましゅうどうしさんにとって姫は孫のような存在ですし…心配するようなことなんて何も…」

アルラウネさんの鋭い指摘にギクッと体が強張ってしまう。 そんな私をアルラウネさんが、見逃す訳もなく…

「…なまえ?詳しく聞かせて貰いますわよ?」
「は、はいぃぃっ!」

怪しい笑顔でこちらを見つめる彼女に私は逆らえる訳もなく…昨日あった出来事を掻い摘んで話すことにした。

「…ひ、姫が彼のことを『レオ君』って呼んでるのが羨ましくて…、それでつい、嫉妬して、彼にひどいこと言っちゃったんです…」

もっと大人の対応が出来たはずなのに…本当に恋というものは思い通りにいかないものだと、改めて実感する。 こんなことでヤキモチを妬いて、相手を困らせるなんて子供みたいだと恥ずかしくなり、つい俯いてしまった。

「……ですわ」
「えっ?」

アルラウネさんが何か呟くが、とても小さな声で聞き取れず、私は思わず聞き返す。

「…ほっっっっっんとうにヘタレですわ!あのなまぐさしゅうどうし!!!!!!」
「えええっ!?!?」
「アルラウネさん!?」
「ぬっ!?」

突然のアルラウネさんの大声に私は驚き、声を上げてしまう。 まさかのお怒りモードに他のふたりも思わず姿勢を正して、話を聞く態勢になっていた。 というか…な、なまぐさしゅうどうしって…!酷い言い様だ…っ!驚く私たちを無視して、アルラウネさんは興奮した様子で話を続ける。

「あなた達、恋人になってもお互いを通り名で呼んでいるからとても気になっていましたのよ…!!何か理由があると思っていたのに、あなたが我慢していたなんて…!」
「あ、いや、我慢というか…、私が言い出さなかったのが悪いので…」
「そんなもの男の方から切り出すべきですわ!!!」
「ひぃっ…!!そ、そうですよね…!あ、あはは、!」

ダンっ!!!!と机を叩くアルラウネさんのあまりの剣幕に、私はついたじたじとなってしまう。 普段のアルラウネさんとはとてもかけ離れた様子に何故こんなにも感情的になっているのか不思議に思い、私は恐る恐る彼女に問いかけてみた。

「あ、あの〜、アルラウネさん?…今日はいつもより、は、激しめというか、感情豊か、というか…」
「…実は私、先日婚活パーティーに出席したんですの」
「え!?婚活パーティー!?」
「アルラウネさんが!?」
「…こんかつパーティー?」

婚活パーティーというワードに、私とハーピィちゃんは驚きを隠せない。 姫は意味を理解していないのか頭にハテナを浮かべていた。 そんな姫に気づいているのかいないのか、アルラウネさんは話を続ける。

「私の兄が勝手に申し込んでいたみたいで、仕方なく出席したものの…、私が魔王城十傑衆のひとりだと知った途端、尻込みする男共の多いこと…っ!!!!」
「あー…魔王城の十傑衆と言えば、魔界じゃかなり高ランクのお仕事ですもんね…」
「で、でも!男性はアルラウネさんみたいな美人さんを放っておかないんじゃ!?」
「…世の中そんなに甘くないんですのよ」
「いくら美人でも、自分より稼いでる人と結婚したら尻に敷かれるとでも思ってるんですかね…?」
「俺がもっと稼いでやる!!くらいの根性を見せて欲しいものですわ…」
「アルラウネさんより稼いでる人となると…魔王様、とか…?」
「……」「……」

魔王様、そう口にしたハーピィちゃんに私とアルラウネさんは黙り込む。 アルラウネさんとタソガレくん…ふたりが並んでいるのを頭の中で想像してみた。

「無いですわね」「無いね」
「ええっ!?」

私とアルラウネさんが断言したことにハーピィちゃんがあまりに驚くので、もう一度頭の中で想像してみるが……うん、このふたりは無い!!!

「大体、私にも選ぶ権利はあるんですのよ?」
「そ、そんなハッキリと…!」
「あはは、タソガレくん自体は優良物件だと思うんだけどねぇ」

ドンッ!!!!

「ッ!?」
「えっ!?な、何ですの…?」
「今、壁の向こうですごい音しなかった…?」

話が盛り上がってきたその時、隣の部屋からドンと大きな音が響く。 確か隣の部屋は、のろいのおんがくか君の部屋だったはず…

「のろくん、どうしたんだろ…?いつもはこんな大きな音出したりしないのに…」
「何か落としちゃったのかな?」
「少し心配ですわね…」
「スヤァ…」
「って、姫いつのまにか寝ちゃってるし!」
「あんなに大きな音でも起きないなんて…きっと眠気が限界でしたのね。 このまま寝かしといてあげましょう。 それより…隣の部屋、大丈夫なんですの?」
「大きな音が鳴ったのも一度だけですし、きっと大丈夫だと…そ、それよりも!アルラウネさんは、魔王様のどこが不満なんですか…!?」

しっかり者ののろいのおんがくか君の部屋からあれだけ大きな音がするなんて少し心配になってくるけど、お姉さんのハーピィちゃんが言うならきっと大丈夫なんだろう。 気を取り直して、私たちはガールズトークに花を咲かせることにした。

「不満、というわけではないんですのよ…ただ彼とどうこうなるなんて想像できないというか…」
「確かにタソガレくん、恋愛慣れしてないというか、初々しいというか…恋人がいるところなんて想像できませんよね」
「で、でも!なまえさんと魔王様って、仲良しだし、とってもお似合いに見えますよ!恋人だって言われても違和感ないですし!」

ドンッ!!!ガンッ!!!!!!

「さっきから、何なんですの?!…隣に牛でも飼ってるんじゃありません?!」
「ほ、本当に今日はどうしたんだろ…?私、ちょっと見てきますね…っ!」
「な、何だかよく分からないけど、気をつけてね?」

またもや隣の部屋から響く大きな音に、さすがに心配になったハーピィちゃんは様子を見に行く為、部屋を出て行ってしまった。 ハーピィちゃんの帰りを待つ間、何を話そうかとチラッとアルラウネさんを盗み見る。 同性の私でも思わずドキッとしてしまうほどネグリジェ姿がとってもセクシーで、盗み見るだけのつもりが、つい見惚れてしまった。 …羨ましいなぁ。

「アルラウネさんって、本当に色っぽいですよねぇ…」
「私の場合、単に露出が多いからそう見えるんですのよ」
「そんなことないですよ!なんて言うか、色気が体の内側から滲み出てるというか、大人の女性の魅力というか…!」
「ふふ、そんな風に思ってくれていますのね、嬉しいですわ。 …でも、あなたも十分色っぽいと思いますけど…」
「私なんて、話し方も子供っぽいですし、アルラウネさんみたいに落ち着いてもいないですし!こんな小娘に誰も色気なんて感じてくれませんよ〜!」
「(自分がどれだけ周りの男を魅了しているか、まるで分かっていませんのね…)」
「?アルラウネさん?」
「…あくましゅうどうしさんに少し同情いたしますわ」
「ええっ!?ど、どうしてですか?」

突然レオ君の名前を出すアルラウネさんに、私は戸惑ってしまう。 ど、どうしていきなりレオ君の話に…!?わたわたと慌てる私を見てアルラウネさんは何かを思いついたのか、ニヤリと口角を上げながら、こちらへジリジリと近づいて来た。

「ア、アルラウネさん?」
「…ふふふ、色っぽくなりたいのでしたら、ここをこうして、」
「えっ?、ちょっ、ひゃっ、くすぐったいです、アルラウネさんっ、」
「(…こういう自然と出る可愛らしい反応が、男を喜ばせていること、本当に気付いていませんのね)」

彼女は私に近づくと、パジャマのボタンを上から順に外し始める。 ひんやりとした指先が素肌に当たり、思わず変な声が出てしまった。 は、恥ずかしい…!!

「も、もう勘弁してくださいっ、…」
「…あら?この下着可愛いですわね」
「っっっ!!!」

2つ目のボタンを外し終えたところで、アルラウネさんの動きが止まりホッとしたのも束の間…開かれたパジャマから覗く下着をジーっと見ている彼女に、私はカァァッと頬が熱くなってしまう。 そ、その下着は…!!!

「綺麗な藍色であなたの白い肌にとてもよく合ってますわよ?」
「えっ!?、あっ、ありがとうございます…っ」
「(とても綺麗な色ですけど、あまりなまえのイメージではありませんわね……)」
「あ、あの〜…アルラウネさん?、そんなに見つめられると…」
「(藍色に、金の刺繍…もしかして…)」
「…ア、アルラウネさん!?聞こえてます!?アルラウネさん!?」
「…あなた、本当に可愛いことしますのね」
「えっ!?」

ジーっと私の下着を見て、何やら考え込んでいたアルラウネさんが突然、突拍子も無いことを言うものだから、私は思わず面食らってしまう。 そんな驚く私をスルーして、更に彼女はとんでもない爆弾を落とした。

「この下着、あくましゅうどうしさんをイメージしているのでしょう?」
「っ!?!?な、なな、なんでっ、!?」
「うふふ、この深い藍色に金の刺繍…彼のイメージカラーにピッタリですもの」
「ッ…!!!」

うふふと楽しげに笑う彼女に、私はまたボボボッと顔に熱が集まる。 …アルラウネさんの言う通り、この下着はレオ君をイメージして買ったもの。 夜空のような深い藍色のシフォン生地に金のラメ糸の刺繍が入ったレースがあしらわれていて、レオ君の髪の色やツノ、普段着ている修道服の色合いにとても似ていたのだ。 下着屋さんで目に入った瞬間、彼のことを思い浮かべてしまって、つい手が伸びてしまったのである。

「ア、アルラウネさん…!お願いですから、彼には秘密にしてください…ッ!」
「あら?どうしてですの?彼が知ったら絶対に、嬉しすぎて吐血して気絶しますわよ」
「予想がかなり具体的なんですけど!?」

アルラウネさんの言葉に少しだけ救われるような気がするが…よく考えてみたら私、すごく気持ち悪いことしてない!?下着屋さんで見つけた時は運命だ!!!なんてテンション上がっちゃってたけど、相当キモいよね!?

「…や、やっぱり、私めちゃくちゃキモくないですか!?彼のこと想像して下着選ぶなんて…ッ!!!で、でも、これを着けていると、…レオ君に包まれてるみたいで、嬉しくて…」

ガラガラガッシャン!!!!

「ッ!?またですの!?」
「なっ、何?」

今までと比べ物にならないくらいの大きな音に、私もアルラウネさんも思わずビクッと体が震えてしまう。 やはりその音は隣の部屋から聞こえてきて、心配になった私たちは顔を見合わせ、様子を見に行こうと腰を上げる。 が、その時、

「…ッただいま戻りましたっ!!」
「ハーピィちゃん!!」

ガチャリと部屋の扉が開き、慌てた様子でハーピィちゃんが入ってくる。 良かった…!ハーピィちゃんは無事なようだ!

「隣の部屋は大丈夫でしたの!?すごい音でしたけど…」
「だっ、大丈夫です!あ、あの、のろくん、新しい曲が浮かばない!ってちょっとナーバスになってるみたいで…!」
「えぇ!?それって大丈夫なの…?ハーピィちゃんが、そばにいてあげた方がいいんじゃ…」
「ご、ご心配なく!!もう問題ありませんから!!さあ、パジャマパーティーを続けましょう…ッ!」
「そ、そう?…そ、それじゃあ、このまま続けようか…?」
「そ、そうですわね…え、えーっと…何の話をしていたかしらっ?」

長い袖を思い切りブンブンと振りながら言うハーピィちゃんを少し不審に思いながらも、そのあまりに必死な姿に私とアルラウネさんは深く追求することは出来なかった。 絶対他にも何かあったんだろうけど…ッ!こんなハーピィちゃんを見ると、何も聞けない…私たちは仕切り直しと言わんばかりに、姿勢を正して座り直す。

「あー…そ、そうだ!アルラウネさんとタソガレくんは無いなって話してたところだったよね!?」
「そ、そうですね!アルラウネさんは、誰か気になる男性とかはいらっしゃらないんですか!?」
「わ、私!?そ、そうですわね…今は特にそういった方はいませんわ」
「じゃ、じゃあハーピィちゃんは!?誰か良い人いる!?」
「え、えっと〜、私も特には…」
「……」
「……」
「……」
「スヤァ」
「…私たちもそろそろ寝ましょうか」
「…そうですわね」
「…そうしましょう」

沈黙が続く中、姫の気持ち良さそうな寝息が聞こえ何だか拍子抜けした私たちはハーピィちゃんが用意してくれた布団へと潜り始める。 時計を見ると、とっくの昔に日付は変わっていて途端にあくびが出て来てしまった。 電気消しますね、とハーピィちゃんが照明のスイッチを切ると、室内は真っ暗になる。 丸い窓から差す月明かりで段々と目が慣れてきて、周りを見渡すとハーピィちゃんがちょこんと布団の上に座っているのが目に入った。

「皆さん、今日は集まってくださってありがとうございました、」
「こちらこそありがとう…とっても楽しかったよ」
「私も沢山話せて楽しかったですわ」

小さく控えめな声で言うハーピィちゃんに倣って、私とアルラウネさんも小声で答える。 3人で目を合わせて、ふふふと笑うとハーピィちゃんも布団へと潜り込んで眠る態勢に入る。 何だか騒がしいパジャマパーティーだったけど、とても楽しかった。 やっぱり女の子と話すのは楽しい!!!また近いうちにやりたいなぁ、次は私の部屋に来てくれるかな…?そんなことを考えているうちに、段々と瞼が重くなってくる。 隣で眠る姫の寝息をBGMに私は夢の中へと旅立った。


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