仮面の軍勢

「おうおう、随分疲れとるやないかい」

「…真子」

「そりゃ九十番台をあんなに使ったら疲れるだろう」

「…拳西」

藍染が捕えられるのを横目で見ながら長い息を吐いていたら肩に重みが。
左に真子、右に拳西。
その後ろには懐かしい顔ぶれが並んでいる。

「お前ら…」

今回の件で真子達にも頼んでいた。
現世に居ることは分かっていたから彰人に頼んで喜助と連絡を取ってもらっていたんだ。

「久しぶりだな」

「ほんっまびっくりしたわ!いきなり手伝ってくれー言うて」

下から見上げてくるひよ里に思わず苦笑する。

「助かったよ」

「ウチらが藍染のハゲ倒したかってんけどな!まぁええわ!」

「それにしても静希、また強なってない?」

相変わらず無表情でリサが言ってくる。
首を傾げればひよ里に叩かれた。

「強くなってるよ」

「あぁ」

それにローズとラブが頷く。
懐かしくて思わず笑ってしまった。

「なに笑てんねん」

「いや、懐かしくてな」

そういえば、と視線を動かす。

「ハッチ、どうだ?」

「ハイ、大丈夫そうデス」

「そうか、良かった。ありがとう」

ハッチには朽木や旅禍の治療を頼んでいた。
ハッチなら治せる。

「夜一はどうした」

「あぁ、何や二番隊の隊長さんと一緒やで」

「砕蜂か。和解したんだな」

それにしても。

「旅禍、名前は?」

ハッチの治療が済んですっかり治ったオレンジ頭の旅禍に訊ねる。
こいつの怪我は同じ旅禍の女の子があらかた治してたみたいだけどな。

「俺か?黒崎一護だ!」

「黒崎…そうか」

「なんだ?」

「いや、何でもないよ」

黒崎一護…。
一緒だな、あいつと。

「おい真子」

「あ?」

「お前らどうするんだ?」

黒崎から真子達に視線をやり問うと首を傾げられる。

「あの事件の疑いが晴れた。3隊長が居ない。どういうことか分かるだろ」

「…」

「その3隊の元隊長が居る今、話が行くと思うが」

「…せやなぁ、」

中央は、勝手だ。
しかしその中央四十六室は藍染によって殺された。
隊長格が3人も居ない。
事件の真相も明らかになった。

そうなれば穴だらけの護廷十三隊を少しでも立て直す為経験者を新隊長として就かせるだろう。

「断るか」

「…ま、総隊長さんがどぉーしてもって頼みこむんやったら、考えんこともないけどな」

「素直じゃないな」

「あぁ!?なんやねんラブ!」

「またお前と隊長やるのも、悪くないかもな」

ギャーギャー騒ぐ真子とラブを背に、拳西が笑いながらそう言うから、俺も笑った。

(6/8)

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