▼ トド松
「誕生日おめでとう!」
「アオイちゃん…ありがとう!」
にこりと笑いあいながら、誕生日プレゼントを渡す。
中身は、シンプルで使いやすいかな?と思って買ったストールで、隅っこにコッソリとピンクの松模様を刺繍したモノ。
少し照れながらプレゼントを開けるトド松に、コッチも何故か照れながら見守る。
「わぁ…嬉しいな!」
早速ストールを身につけたトド松はとても嬉しそうで、コッチも嬉しくなる。
思わず笑っていると、スマホを持ったトド松が私を抱き寄せてパシャリ。
「ふふ、SNSに載せちゃおっと♪」
鼻歌でも歌いだしそうなくらいゴキゲンなトド松は、私にくっ付いたままポチポチッと写真をSNSに載せている。
近すぎじゃないかな?と講義しようとトド松を見上げると、トド松は少し首をかしげて何を思ったのか…チュッとリップ音をたてて、ほっぺたにキスをしてきた。
一気に体温が上がったのを確認しながら、ほっぺたに手を当てて恥ずかしさで俯くと…頭を撫でられた。
「唇は、今度ね?」
…誰もそんな事いってないから!
今度は唇に手を当てて、全力でトド松から離れた。
「そんな顔しないでよー」
ほっぺたツンツンしてくるトド松を押しのけて、誕生日って何だっけ?と現実逃避した。
とりあえず、つつくのヤメテ。
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