▼ おそ松
「ねぇ、チョコないの?」
急に家にやって来たおそ松が開口一番にチョコの催促をしてきたので、玄関先でバレンタインチョコを作った余りの板チョコをサッと渡す。
「えっ、マジで?」
「どう見てもチョコでしょ」
「いや、そうじゃなくて!
こう、今日だけの特別な…ね?」
「ごめん…血のバレンタインしか分からない」
「それ絶対分かってるよね!
血のバレンタインとか、絶対ガン〇ムSEEDでしょ!?」
勢いよくツッコミを入れたおそ松に、わざと驚いた表情をみせると、もういいよ…。とガックリした表情をしたので慌てて、冗談!と言いながら家に招き入れた。
とりあえず机の前に座らせて、ウェルカムドリンクとしてホットチョコミルクを提供すると、無言で飲み始めた。
その隙に、ちゃんと用意していたバレンタインチョコ、ガトーショコラをお皿に乗せておそ松の前にそっと差し出す。
「えっ、これ手作りのバレンタインチョコ?
…俺に??」
「いらないなら、私が全部食べちゃうけd「いる!」」
モグモグと幸せそうに食べるおそ松、なんだか可愛いなぁ。とニヤニヤ眺めながら私もガトーショコラにありつく。
こんなに喜んでくれるなら、また何か作ってあげたい…かも。
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