あおいそら

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もう、なんなの

親世代.05

「で、どうなんだよ!?」

 シリウスはキツい口調で私に詰め寄よって…両手で両肩を掴んできた。
 掴まれた肩が痛いとか感じるその前に、私の顔を覗きこむように屈んだシリウスの顔が近い方が問題です。
 だって腐ってもイケメンですよ?そんなイケメンと至近距離で見つめ合う経験とか…ありません!

「ちょ、シリウス君…近いよ?」

 シリウスの胸を両手でそっと押し返しながらそう言うと、ムッとした表情になった。

「クコ、シリウス…だ」

「…は?」

「俺の名前、呼び捨てで良い。
 …さっきは呼び捨てで呼んでくれただろ?」

 眉間にシワを寄せたままシリウスは強い語気で私にそう言ってきた。
 呼び捨てにしたっけ?…そういえば焦っててつい呼び捨てにしたかもしれない。と、さっきの出来事を思い出してみたけれど、必死だったから記憶が曖昧だ。

「えっと、じゃあシリウスって呼ぶね…?」

「あぁ!」

 名前くらい良いかな。と肯定すると、ビックリするくらい嬉しそうな顔でシリウスが…笑った。
 至近距離で見てしまったイケメンスマイルに、流石の私も顔が赤くなった。
 …いや、もう言い訳はやめよう。

 私はシリウスの事が、好きである。

 そう認めると、さっきまで見えていた風景が急に鮮やかに見えてきて…思わず笑ってしまった。

「何笑ってんだよ」

「なんでも無いよ。
 ただ…シリウスの事が好きだなって思っただけだから」

 さっきまで笑っていたシリウスがまた不機嫌そうな顔になったのをどこか優しい気持ちで見つめながら、サラリと爆弾を投下した。
 …えっ、えっ?と慌てふためくシリウスを見て、また…笑ってしまった。

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- ©2015/11/17/Thu/AOISORA -