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▼ 最終手段
炎のゴブレット....02 …そういえば、三校合同のクリスマスパーティーをするとか言っていた気がする。ハリー云々より、こっちの方が問題かもしれない。
我が家は貧乏だから、兄のロンがくっそダサいドレスローブを着ることになってたハズ。兄がくっそダサい服を着るのは問題ないが、クラスメイト達に"お前の兄ちゃんクソだせぇ服着てたな!"って言われて、自分の品位が疑われるのは遺憾である。
がしかし、金がないので服は買えない。…ならば作るしかないな。どうせ1日しか着ないのだし、見えないところが雑だったり、ぺらっぺらでも問題ないし!
幸いここは必要の部屋。持ち出すことは出来ないけど、見ることは出来る。…そう、型紙とか、作るのに必要な生活呪文とかをな!
「ねぇ、トム。
クリスマスパーティー、どのデザインが良いと思う?」
パラパラと捲ってみていたパーティー用の通販カタログを、2人がけソファーで寝転がっているトムに渡す。
きっとトムさんの事だから、おシャンティな物をチョイスしてくれるハズだ…。
「これだね」
ソファーに座り直したトムがカタログを捲って指さしたのは、シフォン生地とレースを使ったふんわりとしていて、尚且つシンプルなすっきりとした露出控えめな…深緑の女性用のドレス。
「トムさん…言ってなかった私が悪いのかもしれないけど、私3年生だからパーティには誘われない限り出られないの」
「僕が君を誘うから、必要になるよ」
「何をとち狂ったことを…。
この学校の生徒でもないトムがパーティーに出れるわけないでしょ」
「あぁ、大丈夫。
ダンブルドアには許可をもらってるからな」
こ、校長――!!なにOK出しちゃってるんですかっ!?一応、どう見えても、闇の帝王の元分霊で元一部なんですよっ??そんな安易に許可しちゃ駄目でしょー!!!
大混乱に陥りながら、ソウナンダー。と何とか返事をした瞬間、あれ…じゃあ兄だけじゃなくて私のも必要になるんじゃね?という事実に気がつく。
「…ん?
心配しなくてもジニーのドレスは僕が用意するから、大丈夫」
何をどうやって私のドレスを調達するのか、心配はつきないが…まぁ、自分のドレス費用が浮いた事を純粋に喜ぼうと思う。
とにもかくにも、兄の服のデザインを考えなくては。
今日はここまで、日記終了!
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