あおいそら

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最終手段

 炎のゴブレット....02


 …そういえば、三校合同のクリスマスパーティーをするとか言っていた気がする。ハリー云々より、こっちの方が問題かもしれない。
 我が家は貧乏だから、兄のロンがくっそダサいドレスローブを着ることになってたハズ。兄がくっそダサい服を着るのは問題ないが、クラスメイト達に"お前の兄ちゃんクソだせぇ服着てたな!"って言われて、自分の品位が疑われるのは遺憾である。
 がしかし、金がないので服は買えない。…ならば作るしかないな。どうせ1日しか着ないのだし、見えないところが雑だったり、ぺらっぺらでも問題ないし!
 幸いここは必要の部屋。持ち出すことは出来ないけど、見ることは出来る。…そう、型紙とか、作るのに必要な生活呪文とかをな!

「ねぇ、トム。
 クリスマスパーティー、どのデザインが良いと思う?」

 パラパラと捲ってみていたパーティー用の通販カタログを、2人がけソファーで寝転がっているトムに渡す。
 きっとトムさんの事だから、おシャンティな物をチョイスしてくれるハズだ…。

「これだね」

 ソファーに座り直したトムがカタログを捲って指さしたのは、シフォン生地とレースを使ったふんわりとしていて、尚且つシンプルなすっきりとした露出控えめな…深緑の女性用のドレス。

「トムさん…言ってなかった私が悪いのかもしれないけど、私3年生だからパーティには誘われない限り出られないの」

「僕が君を誘うから、必要になるよ」

「何をとち狂ったことを…。
 この学校の生徒でもないトムがパーティーに出れるわけないでしょ」

「あぁ、大丈夫。
 ダンブルドアには許可をもらってるからな」

 こ、校長――!!なにOK出しちゃってるんですかっ!?一応、どう見えても、闇の帝王の元分霊で元一部なんですよっ??そんな安易に許可しちゃ駄目でしょー!!!
 大混乱に陥りながら、ソウナンダー。と何とか返事をした瞬間、あれ…じゃあ兄だけじゃなくて私のも必要になるんじゃね?という事実に気がつく。 

「…ん?
 心配しなくてもジニーのドレスは僕が用意するから、大丈夫」

 何をどうやって私のドレスを調達するのか、心配はつきないが…まぁ、自分のドレス費用が浮いた事を純粋に喜ぼうと思う。
 とにもかくにも、兄の服のデザインを考えなくては。

 今日はここまで、日記終了!

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- ©2015/11/17/Thu/AOISORA -