あおいそら

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01

年下の友達と 01

 今日は塾が休みの日で、ピオニーに誘われて屋敷から出てきた。
 メンバーはやっぱり、ピオニー・ジェイド・サフィールの3人である(…若干サフィールのオマケ感は否めないが)。
 そしてなぜか年下のピオニーに言いくるめられて、それぞれをピオ・ジェー・サフィという訳の分からない愛称で呼ぶ羽目になっている。
 正直、4文字程度なのに省略する意味が分からないんだけど。
 …どれもこれも、唐突にピオニーが"ピオ君と呼べ!"とか言ったせいに違いない。

「遅いぞ、クコ!」

「あ、ごめん。待たせちゃった?」

「いいえ、僕たちも今来たところですよ」

 仁王立ちして待ち受けたピオニーは私にツカツカと歩み寄ると、私を見下ろして告げてきたので、へらりと笑いながら謝ると、何故かジェイドが柔らかく微笑みながら告げた。
 その横でサフィールがオロオロしてるのは、いつものことなのでそっとしておく。

「それで、今日は何するの?」

「ケテルブルグから出て、魔物の生態観察だ!」

 偉そう…というか、実際皇子で偉いピオニーがニカッと笑いながら言い放ったので、あぁ。と声を出して納得した。
 私はどうやら、第一音素<ファーストフォニム>(闇)と第七音素<セブンスフォニム>の素養があるらしく…回復術のヒールが使えるので呼ばれたのだろう。
 ちなみに私が使えるのは、中級のネガティブゲイトとヒールのみで…上級のブラッディハウリングとリヴァイブは練習中である。

「…そういうことですので、クコは僕の後ろでフォローお願いしますね」

 ジェイドの言葉に頷きつつ、確かにこの中で一番安全なのは素手のピオニーでも良く分からない譜業を連れているサフィールでもなく、槍を手にしているジェイド一択だろう。

「じゃあ、サッサと行って晩御飯までには戻ってこようぜ!」

 楽しそうな様子で歩き始めるピオニーをジェイド、私、サフィールの順番で後を追った。

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- ©2015/11/17/Thu/AOISORA -