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▼ 飯田 天哉
今日は早く起きれたし、丁寧にあてたパーマは弟そっくりなヘアスタイルになって満足だし…いい日になりそう。
「おはよう、緑谷くん!」
「おはようございます、飯田くん」
「ん?
いや、彼とはさっき挨拶した。
では目の前のは…?」
キビキビした動作で私に挨拶してきたのは弟のお友達の飯田くんで、私は彼ににこやかに挨拶するとピシッと止まって何か考え始めた様子。
無駄に真面目なその姿勢に笑いながら、口を開いた。
「はじめまして、飯田くん。
私は緑谷 出久の姉のクコです。
…そんなに弟に似てました?」
ニコニコ、いやニヤニヤと飯田くんを見上げると、目を見開いて驚いてくれた。
「あの、その…、そっくり過ぎて間違えてしまいました」
「ありがとう、最高の褒め言葉です!」
私にとっては最愛の弟そっくりとか、この上ない褒め言葉を飯田くんが言ってくれたので、思わず満面の笑みを返すと…何故か顔を赤くした飯田くんが困った表情をしていた。
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