あおいそら

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思わず

 煙がはれて見えたのは、ついさっきまでいたマンション?の一室ではなく、沢田君のリビングで…どうやら元の場所というか時間に戻ってきたようだった。

「はー、ビックリした」

 思わず詰めていた息を吐きながらそういうと、おかえりー。と正面に座っている山本がオムライスを頬張りながら言ってくれたので、ただいまー。と返事しておく。

「って、軽すぎるよ、二人とも!
 …でも無事で良かった。
 それで、10年後はどうだったのクコちゃん?」

「なんか、結婚してた」

 大声で突っ込みを入れた沢田君だったけど、直後安心した表情で私にそう聞いてきたので…ポロリと言ってしまった。

「…え、誰と誰が?」

「私と、正一君」

 思わずといった様子で呟いた沢田君につられるように口を開くと、その場にいた全員が驚き叫んだ。…ただ、ランボはキョトンとしてたけど。
 思わず言っちゃったけど、言わない方が良かったかな?と、正一を見ると…顔を赤くして魂が抜けたような表情の正一がゆっくりと倒れていって…思いっきり机に頭をぶつけた。
 大きな音を立てて頭をぶつけた正一は、ハッ。とした表情で勢い良く起き上がると、私を見た。

「…あの、ホントに?」

 その動作と裏腹な小さな声で正一が呟いた言葉に、コクリ。と頷くと…また正一は机に頭をぶつけていた。…気持ちはなんとなく分かるけど、頭大丈夫?

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- ©2015/11/17/Thu/AOISORA -