あおいそら

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オヤツタイム

 ルッスーリアにも声をかけ…5人で庭園の東屋にてオヤツタイム。
 なんでオカマがいるんだよ!んまっ!みたいなやりとりもありつつ、私の作ったプリンとルッスーリアの作ったクッキー、そして飲み物…スクアーロは珈琲、私とルッスーリアは紅茶、マーモンはミルクでベルはオレンジジュースを用意して準備はOK。

「それじゃ、いただきまーす!」

 サクサクッとクッキーを囓る。…ほのかな甘みでとても美味しく、手が止まらない。
 ひたすらクッキーを口に運んでいると、食べ過ぎだ。とスクアーロが珈琲を飲みながら私に指摘する。…確かに食べすぎかもしれない。
 クッキーは一先ず止めにして、紅茶を飲んでからプリンを食べよう。

 紅茶を飲み干し、おかわりを注いでからプリンにスプーンを入れる。…適当に作った割には上手く出来ている気がする。
 ぱくりとプリンを口に含むと…うん、普通の味。

「クコにしては上出来なんじゃね」

 プリンを食べていると…どうやらベルもプリンを食べたみたいで、何故か上から発言をした。
 腹が立ったので、ベルの青痣をそっと押す。…ベルが、痛いんだけど。と言ってくるが無視してグイグイ押していると、キレた。

「王子の青痣押すとか許せねぇー」

 しししっ。と笑いながらナイフを持ち出したので、素早くゴム弾を額に命中させる。…勢いが強かったようで、ベルは椅子から転げ落ちている。

「…煩い。
 これ以上ガタガタぬかすと、もうなにも作ってやんねぇし、相手もしねぇからな!」

 フン。と鼻を鳴らしながら、2杯目の紅茶を飲み干す。…スクアーロに、大人げねぇな。とか言われたけど、お前には言われたくない。
 とりあえず、紅茶もクッキーもプリンも食べたので満足である。

「ご馳走様でした。
 …ベル、何時まで転がってるの?」

 食べ終わった食器をトレーに乗せながら、地面で転がったままのベルに声をかける。
 しかし返事がないので、近づいてベルの顔を覗き込むと泣いていた。…予想外の状況に一瞬思考が止まる。

「…ほら、ベルは王子なんだから泣かないの」

 仕方ないな。と思いつつ、ポケットからハンカチを取り出し涙をぬぐってやると、だってクコが遊んでくれないって。とか、王子のこと嫌いになった?とか随分可愛らしいことをボソボソと小声で言ってくれた。
 ぐずぐずしているベルを半ば担ぐように抱えあげる。

「私に反抗しなかったら怒らないよ。
 …ベル、部屋に戻ろっか。
 ってことで、すみませんがお先に失礼します。
 あ、食器はそこに置いておいていただければ、後で私が片付けておきますので」

「あらあら、ベルちゃんったら…。
 片付けは私がやっておくから、ベルちゃんをお願いね」

「では、お言葉に甘えて…。
 スクアーロはルッスーリア隊長の手伝いしてから帰れよ」

「…って、何で俺が!」

 おほほ。と笑ってそう言ってくれたルッスーリアにお礼を、我関せずという雰囲気を出していたスクアーロに横やり?をいれてから、抱きついてくるベルを抱えなおしてゆっくりと歩き始めた。…ベルの鼻水が隊服についてないといいんだけど。

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