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▼ 勝負
多少よろよろしながらも飛行していると、木の陰の人型に自分の名前を発見した。…のはいいけど、攻撃の仕方が分からない。
どうしよう。とぐるぐる回っていると、偶然近くを通りかかった沢田君が声をかけてくれた。
「どうしたの、クコちゃん?」
「…えっと、ターゲット見つけたんだけど攻撃の仕方が分からなくって」
正直に告げると沢田君は、形状変化させるんじゃないかな。と言ってやり方を教えてくれた。…結構簡単なんですね。
「黒雷、形状変化」
「ウォーン」
パートナーに適当な…黒いライオンだから黒雷と勝手に名付けて、形態変化!と言うとその場でバク転した黒雷が拳銃に変化した。
その銃を手に取り、ターゲットに向かって引き金を引いた。…当然、弾は当たることなく全く違う場所の木の枝を撃ち抜いた。
「沢田君、ありがとう。
全然当たりそうにないけど、攻撃できるようになったよ!」
「力になれたなら嬉しいよ」
お礼を言うと、沢田君はニッコリ笑って飛び去っていった。…流石主人公、良い笑顔でした。
そんなことより、攻撃を当てないと…この距離で無理なら、零距離で撃てば確実に当たる!と意気込んで近づいてみると、ターゲットの人型がどんどん離れる。
どうやら、一定以上距離を詰めると離れる仕組みのようで…仕方がないので、当たるまで撃とう。
パン!パン!と、ひたすらに撃っていると…パンパカパーン♪と気の抜ける音楽が響いた。
『見事ターゲット撃破完了した人がでたよ。
…沢田綱吉とリボーンだ』
おめでとう。と相変わらずやる気があるのかどうか分からないスパナの声が響き、上空に沢田君とリボーンの全身ホログラムが浮かび上がった。…そろそろ、そっちはお昼なんじゃない?と続けたスパナの声で、お昼休憩を取ることになった。
『目を瞑って、ログアウトしてね』
大ざっぱな説明と共に、皆ログアウトしているのか光の柱が見えた。…ログアウト中ってあんな感じなんだ。
私もおくれないように目を閉じて、ログアウトした。
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