あおいそら

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確認しよう

 …ふむ。私がこの体の主かどうか確認する感じかな?

「えっと、私の名前は雨草 クコ。
 日本人で、身長は150ちょっとで…」

「ハァ!?
 お前はイタリア人だろうがァ!!」

 いつの間にか復活していたスクアーロが大声でベッドに身を乗り出した。
 イタリア人…、私?はイタリア人なのか。…通りで視界に入る髪色が黒じゃないし、肌色も白いわけですね…。

「テメェは黙ってろ。
 …レッドコランダムに覚えは?」

 ガツン。とスクアーロにザンザスが一撃をくわえている。…あれが鉄拳制裁。
 …それより、レッドコランダムか。

「…えっと、レッドコランダムってルビーの事ですよね?
 私、宝石の中でもルビーが一番好きなんです」

「そうか」

「ザンザス、コイツ本当にクコかァ?」

 再び何かを考え込むザンザスとは対称的にスクアーロは不機嫌そうな表情でベッドに頬付をついている。
 まぁ、決定的な差を見せつけられたら本人じゃない説が浮上するわな…。

「いや、コイツは絶対にクコだ。
 だが…」

「…だが、なんだァ?」

「おい、俺の名前は?」

「えっと、確か…このお兄さんにザンザスって呼ばれてましたよね?」

「あぁ!?」

 1度は発言を黙認されたスクアーロは、2度目の発言は許されず…以下略。

「コイツは?」

「えっと、それより聞きたいことがあるんですが…いいでしょうか?」

「なんだ」

 コイツ…スクアーロのことだが、誰も1度も名前を呼んでいない。が、私はそれを知っている訳で…その事――この世界を漫画として知っているという事――を、言ってしまって平気だろうか?
 …とりあえず、この私?を知りたい。

「えっと、私は何か…未来について知っている。というような発言はあったのでしょうか」

「…なくはなかった」

 …んん?ちょっと待ってくれ。
 未来を知っているということは、コレは私の大事?な記憶が飛んでいるパターンなのか?…それとも主人公達が未来編を終わらせた事で、その未来編の記憶を入手したとかっていうパターン??
 なんだか全てが面倒になってきた。
 殺されるような感じもないし…もう、どうでもいいや…。

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- ©2015/11/17/Thu/AOISORA -