▼ ひとりで生きたいわけじゃない
なんとか頑張ってみたけど…もう立っている事すら苦痛で、カラ松さんの隣で頷くのがやっとなくらい。
それでもなんとかカラ松さんや、その家族にはバレずに過ごせていた。
…でも、きっとそれは時間の問題。
「…フラワー、少し痩せたか?」
心配そうに私の顔を覗き込むカラ松さんに、胸がキュッとなる。
心配、かけてしまった…。
「…そうですか?
自分では全然わからないですけど…」
頬に手を当てて、少しだけ首をかしげて曖昧に答える。
だって、本当のことなんて…言えるわけがない。そう思って俯いていると、目の前にシュークリームが差し出される。
キョトンと差し出したカラ松さんを見つめると、顔を真っ赤にしながら…たくさん食べろ。と私の口元にシュークリームを突き出す。
はむっ。
差し出されるまま、1口たべると…甘い生クリームとカスタードが口の中に広がって、なんだか幸せな気持ちになる。
人間と同じように、食べることで栄養が取れたら良かったのに。
幸せなのに悲しい気持ちで、カラ松さんから受け取ったシュークリームをもう一口かじった。
幸せを味わいながら、カラ松さんに心配されないようにしなくては。と、達成出来そうにない目標を心に決めて、美味しいです。と微笑んだ。
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