▼ 二番目はヤバい
毎日ホリデーな兄達の一人、カラ松兄さんと釣り堀にやって来ている。
釣り堀代を兄が払う訳もなく…溜め息を付きながら支払ってる間に手慣れた様子でバケツや竿などを持ってスタスタと歩いて行った兄さんを慌てて追いかける。
「もー、先行かないでよね」
「ふっ…魚たちが俺を呼んでいる」
「絶対に呼んでない。
それに、家を出るときから思ってたけど…何その格好!?
イタイっていうか…寒いよ!」
そんなんじゃモテないよ!とキラキラな短パンを指さして叫ぶと、なにっ!?と驚いて慌て始めた。
まぁ、それ以前の問題もあるんだけど。と内心思いながら兄を放置して座ると、足下に転がる竿に気がついた。
なんとなく糸の先を見てみると…真っ白な封筒に赤いハートのシール。
…また兄がやらかしている。
「――どうしたら良いんだ!!?」
「もう生まれ変わった方が良いと思う。
だって、なんとかは死なないと直らないって言うし」
思わず真顔で返答すると、兄さんは顔を青ざめて膝から崩れ落ちた。
…なにかおかしなコトを言ってしまったのだろうか?と首を傾げてしまったけど、思い当たらなかったので、釣りを楽しむことにした。
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