▼ 笑いは人の薬
- 泣いて暮らすも一生 笑って暮らすも一生 - 昔、迷子になって泣いていた私を、大丈夫?って笑わせてくれた…あの人に会いたいのです。
もう、顔もほとんど覚えていないけれど、あの笑顔をもう一度…見たいのです。
あの人に会えますように…って、隣町まで散歩するのが日課で、今日も赤塚町をぐるぐる巡る。
今日は川沿い散歩しようと思い立って、どこか懐かしさを感じる土手を歩く。
いいお天気だなぁ…。と空を見上げてググッと背伸びをす…
…!
今、何が…?
頭が殴られたように痛い…。
それに…なんで私、寝転んでるの?
起き上がった体勢のままポカンとしていると、慌てた表情の男性が大丈夫?と言って顔を覗き込んできた。
ビックリして目を白黒させていると、何を思ったのか、彼は私の頭をなでながら真剣に…イタイの、イタイの、飛んでいけー!と渾身の力でやってくれた。
「ありがとうございます。
おかげで痛いのが、何処かに行っちゃいました」
「よかった!
僕の投げた玉に当たった時はどうしようかと思った!
お姉さんの名前は?
僕、松野 十四松!」
「色雲 シキです…」
差し出された手を思わず掴みながら見上げた、松野くんの太陽みたいな笑顔に、探していたのは、この人かもしれない。と漠然と思った。
<< >>