怒涛の攻め(2/4)

 


「どーなってんだよ!!
 ナイフには 当たってねーぞ」



訳も解らずといった表情で叫ぶ獄寺隼人にベルが上から迫る。



「どかーん」

「!!」

「血ぃ」



スクリーン一杯に映し出された獄寺隼人の顔に恐怖の色が伺える。



「っかよお!!」



小さく呟いた後、彼はリストバンドに仕込んでいたチビボムを ビッ と取り出し ピンッ と小さく跳ね上げ グッ と両の手をクロスさせ自分を守る。



   ドンッ



ナイフを持ったベルが切り掛かろうとした時。
二人の間のチビボムが、その容姿からは想像もつかないほど派手に爆発した。



『肉を 切らせてでも 骨を守る……っか』

「いい判断だな 爆弾小僧」



二人とも爆発で弾き飛ばされたが、ベルが起き上がる。



「あはあ゙あ゙……
 もっと 血だ〜〜!!」

『あーあ… 完全に いっちゃったわね ベルの奴』



ベルの姿にゴクリと喉がなる。



フラフラと立ち上がり背を向け、逃げようとする獄寺隼人に「待ちなよ」と言い ヒュッ と投げられたベルのナイフは ビビッ  ブシュッ 再度、獄寺隼人に掠ってもいないのに腕が切られた。
訳が解らないような顔をしている獄寺隼人。



「あと6分で ハリケーンタービンが 爆発を開始します」



そこに今まで空気となっていたチェルベッロの声が何処からともなく響いた。



「時間もねーのかよ!!
 くっそお!!

 こーなりゃ…!」



ビュビュッ とベルのナイフが飛び交う中、獄寺隼人は ダダッ と角を曲がる。



「ん」



ベルも キキッ とスピードをやや落し、彼のあとを追うように曲がる。



「ししし
 また かくれんぼ?」



彼が潜り込んだのは図書室。



「さあ 来やがれ…
 思いっきり ぶちこんでやるぜ」


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