天才のナイフ(3/4)

 


てめーは勝負の前 肩をたたくと同時に 視認しにくいワイヤーを オレの肩に とりつけやがったんだ
 ごていねいに重量を感じねーよう 局部麻酔まで打ってな

 そしてワイヤーをたぐりよせ そこにナイフの突起を ひっかけて投げる
 ナイフは目標に当たる寸前まで レールの上を滑るように ワイヤーに沿って飛んでくるって仕掛けだ 今回は人体模型に変わってもらったがな




獄寺隼人は御丁寧に自分の推理を話した。



「そ…それでナイフが 獄寺君に吸い込まれる ように飛んだんだ」

「まるでモノレールだな」



彼の推理に並盛側が納得する。



「がんばってるけど 50点ってとこかな
 つかおまえ こんなもんで 得意になるのも いいけどさ  」



   ガタガタガタ



突如突風が吹き荒れる。



「  この風じゃ なんもできないじゃん

 なあ どーする?」



ベルの不適な笑みに獄寺は無言でボムを構える。



「それ 当たんないから」



ベルの呆れたような言葉にシャマルが静かに口を開いた。



「当たんねーボム 当たるように するために ナンパ返上で つきあったんだぜ
 かつて天才の名を 欲しいままにした このオレがな」



「果てろ!!!」



バッ と獄寺隼人から放たれたダイナマイト。しかし突風が邪魔をする。



「頭悪くて口あんぐり」



少年達が絶望する中、獄寺隼人の目はしっかりとしていた。



(行け!!!)



   バシッ



「!」

『!!』

「あれは!!」



   ドシュウ



突如方向を変え、突風の中ベルに向かって飛んでいくダイナマイト。



「!!」

「オレが 下手うって
 10代目に 恥をかかすわけには いかねーんだよ」



   ドガガガッ


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