獄寺隼人VS.ベルフェゴール(1/3)

 


午後十一時直前に時計が壊され、獄寺隼人が姿を表した。



「約束の時間に 間に合いましたので
 勝負への 参加を認めます






 それでは 戦闘のフィールドの 説明に移りますが
 その前に ケガのため 我々の一名が 交代となりましたので 報告させて いただきます」



一人のチェルベッロが言うと、もう一人のチェルベッロが「よろしく」とだけ挨拶をした。



((チェルベッロにはいくらでも替えがいるのね))



「今宵のフィールドは
 校舎の 3階全てです

 もちろん この棟とつながる 東棟も含まれ

 廊下だけでなく この階にある 全ての教室を 含みます

 ただし  」



   ガタ  ガタ  ガタ  ガタ

   バリーンッ




突然窓ガラスが割れて、教室内に配置されていたであろう、机や椅子が飛び出てきた。

そしてチェルベッロの一人が カラカラ.. と何かを運び出してきた。



「  フィールドの あらゆる場所に
 このようなハリケーンタービンが 仕掛けてあります


 ハリケーンタービンには 吹き出し口が4つあり
 四方向にランダムに 超強力な突風を発生させる 嵐の装置です



 そして 今回は 勝負に時間制限を もうけます

 試合開始から15分後に どちらかが嵐のリングを 完成し所持しなければ

 ハリケーンタービンに 仕掛けられた 時限爆弾が 順次爆発し この階を全壊にします」



彼女達は単調に言い放った。



「そ……
 そんなっ………!?
 じゃあ 勝負が つかなければ 二人とも…」



あいも変わらず、沢田綱吉は恐怖に怯えた顔で聞いた。
しかし、彼女達はやはり淡々と答える。



「死ぬでしょう
 2人とも 守護者には ふさわしくないという ことです」



   カッ



静まり返った校舎に誰かの足音が嫌なほど響いた。そして声の主は廊下の曲がり角から姿を表した。



「何だ? 今のガラスの音は

 ケガ人はいねーか?」



すぐさまチェルベッロの二人に近寄り、その男は彼女達の胸を豪快に揉みだした。



『!』



なんていうか……あたしも身の危険を感じ さっ と手をない胸の前でクロスしてしまった。

……のを、不覚にもスクアーロに見られて「誰も雪歩なんか襲わねーよ」とか言うから、無言で殴っておいた。全く失礼な奴だ。イケメンだと何でも言っていいと思っているのか、この鮫は…!



ああ、チェルベッロの方も肘で男を思い切り殴り飛ばした。

なんか、ちょっと清々しいな!



「いやー よかったよかった
 その弾力は 健康 そのものだ」



ぶん殴られて ガンッ と壁にぶつかり倒れた男は、変態発言ばかりだ。



「シャ…
 シャマル!」

『!!』



しかし沢田綱吉は意外な者の名前を叫んだ。


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