大空戦(3/3)

 


「全員 各フィールドに 到着したようです」



チェルベッロの言葉にあたしはモニターを確認すると、各フィールドに高いポールと守護者の姿。



『何…? あの棒』

「各フィールドに 設けられた ポールの頂上には
 フィールドと 同じ種類のリングが 置いてあります」



「ってことはさーー
 オレ達も 戦えちゃうわけ?」



モニター腰にベルの声が聞こえてくる。



「どうぞ ご自由に

 ただし
 できればの 話しですが」

『?』



「ただ今 雪歩様以外の守護者全員に リストバンドに 内蔵されていた
 毒が 注入されました」



驚嘆する沢田綱吉陣営を目前に薄ら笑うボス。
モニターには悲痛に苦しむレヴィやベルの姿。



「デスヒーターと呼ばれる この毒は瞬時に神経を マヒさせ 立つことすら 困難にします
 そして 全身を貫く 燃えるような痛みは 徐々に増してゆき 30分で……」

『30分で?』

「……絶命します」

「そ
 そんな!」

「ど どーゆーこと だよ!!
 大空戦なのに なんでみんなが こんな目に!!」



説明を聞いて沢田綱吉が大きく声をあげる。



大空である ボスの使命 だからです

 晴・雷・嵐・雨・霧・雲・雪 すべてに染まりつつ
 すべてを飲み込み 包容することが 大空の使命


 守護者全員の命が ボスの手に 委ねられる戦い
 それが 大空戦なのです」

「委ねるって…
 こんなの!!」



うちのボスと違って沢田綱吉は一々五月蝿いわね。



「毒の進行を 止める方法が 1つだけあります

 それは 守護者のしている リストバンドに 同種類のリングを 差し込むことです

 リストバンドの凹みに リングを差し込めば
 内蔵されたデスヒーターの 解毒剤が 投与される仕組みと なっています


「この戦いでは 大空のリング だけでなく 守護者のリングも 重要な要素に なってくるんだな」



確認をとったのは晴のアルコバレーノリボーンだ。



「その 通りです
 そして 大空戦の 勝利条件は ただ1つ
 雪以外の ボンゴレリングを 手に入れることです」

「雪以外…?」

「そうです 雪の守護者は現れることも稀で それから【Neve miracolosa-奇跡の雪-】と呼ばれるのです
 今回は異例となりましたが 雪の守護者も立派な守護者です
 今宵 その雪の守護者は雪歩様お一人 しかし他の守護者は 9代目と門外顧問とで 意見が食い違った

 なので雪歩様には ボンゴレリングを手に入れた ボスの方の守護者となってもらいます

 このチェーンに雪以外の ボンゴレリングを セットできます」

「わかったよ!! 急ごう!!
 早くしないと みんなが!!」



沢田綱吉が早急に戦闘モードに入る。



「では 最後に 一つだけ
 勝負開始後は 一切の部外者の 外部からの干渉を 禁止します 特殊弾もしかりです」



チェルベッロはリボーンに釘をさした。それをリボーンはあっさりと受け止める――…



   ガンッ

   ギュン

   ドゴッ




『!』

「ザ… XANXUS様! まだ……!」

「早く始めたいと 言ったのは 向こうだぜ」



ソレはボスが沢田綱吉を思いっ切り殴って、吹っ飛ばされた沢田綱吉が校舎にめり込んだ音だった。



「特殊弾を撃つ前は まずかったか?」



ボスは笑っている。



「なめんなよ
 オレを誰だと 思ってる」

『!!』



銃を手にしたリボーンは更に余裕の笑みだ。



   ボッ

   ドウッ




煙の上る校舎から沢田綱吉が姿を現す。



   ボウッ



額と両の手にオレンジ色の死ぬ気の炎をともして。


12/03/25


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