雲雀恭弥VS.XANXUS(2/2)

 


雲雀恭弥が踏み込み、振り上げたトンファーを右手で止めるボス。



「手……
 出てるよ?」



「あやつ ボスの動きを とらえているだと!?」

「アンビリーばぼーー」



雲雀恭弥の一言にボスは苦虫を噛みつぶしたような表情で手をおろす。



「チェルベッロ」

「はい XANXUS様」

「この 一部始終を 忘れんな
 オレは 攻撃を してねえとな」



『!?

 ボスはいったい何を…』



   ブオン

   ガクッ




光線が走り雲雀恭弥とボスの間が広がり、雲雀恭弥が膝をおる。



   ドン  ドドン



並中のグランドに爆煙が上る。
その前に一瞬見えたのは、ミサイルのようなもの?



「?
 何だ?」



悠長に眺めるレヴィさんを余所に、あたしとベルはそそくさと避難する。



「ぬお!!」



新たな爆発とともにレヴィさんの野太い声が響いた。

あれはきっと―――モスカの装備だ。



「……… なんてこった
 オレは 回収しようとしたが

 向こうの 雲の守護者に 阻まれたため


 モスカの制御が きかなくなっちまった」



まったく焦燥のかけらもないボスの台詞。



『!!』



なはんだ……そういうこと

大根役者も甚だしいところだ。あたしは先日のボスの笑顔の意味とこのリング争奪戦、その真意について一瞬で理解した。



「ぶはーはっは!!
 こいつは 大惨事だな!!!」



モスカが暴走し、戦場と化し黒煙があがるグランドの中央で高らかに吠えるボス。


グランドの隅でトラップにかかって立ちすくむ少女を庇う少年二人。寝そべった三人に無差別に暴れ回るモスカが近付く。
その体の中央に用意された穴から ブオッ と炎を放射する。

が…



   ドウッ



モスカの攻撃は三人に当たることなく、空中で相殺される。



『!?』



『!!』

「あの炎…!」



オレンジ色の大空の炎。
ボスのものではない死ぬ気の炎。



『……… 沢田綱吉』


12/03/09


<< >>
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -