3勝3敗(1/1)*

 


「雪歩、お前今日のこのことは口外禁止だからな!」

『わかってるわよ!
 ってか 名前で呼ぶなって 言ってるでしょうが!!』



今晩跳ね馬ディーノに連れられてやって来たのは、施設の整った大きな病院。その中でも更に救急病棟。
生死の淵をさ迷っていたスクアーロをあたしは目にし、雪の守護者の能力で彼をなんとか治療したのだ。

本来ならスクアーロは昨晩のリング戦で鮫の餌となり、死んだはずだった。しかし、ディーノが万が一を予想して部下を忍ばせていた御蔭でスクアーロはなんとか救出され、この病院で寝ていることとなるんだ。



でも……どんな理由であれ



『スクアーロが 生きてて よかったあ』



あたしはベッドに横たわるスクアーロの左手を ぎゅっ と握り締めながら、再び涙を流す。



「俺は もうそろそろ 並中に向かうぜ
 もう 霧戦も 決着ついてる だろうからな」

『ああ』

「お前は 好きなだけ そこにいろ!」



ディーノは扉に手を掛けながら、こちらを振り向かずと言う。

ディーノにしては、気が利くじゃないか



「ただし!

 明日の雲戦は お前も並中に迎えよ!!」

『なんでっ?!
 あたしは スクアーロが 目を覚ますまで 此処に…』

「居たいのは こっちも解っているが……
 連中はまだ スクアーロが生きていることを知らない
 あれだけ泣いていた お前がホテル帰ったら居なくて 次の日になっても まだ姿がみえないとなると さすがに 怪しいだろ?」



……確かに ディーノの言う通か…



あたしはスクアーロに会えて、もう二度と離れたくない思いだが、みんなはスクアーロがまだ生きているなんて知らないんだ…



「それと……
 明日は俺の弟子の戦いだからなっ!」



ディーノは声を明るくして言うと、もうあたしの反応など知らん振りで出て行った。

結局はそっちかよ!

……でも
スクアーロが生きてることに免じて今回は水に流そう。腹立たしいが。



    ****



「勝負は 互いに3勝ずつと なりましたので
 引き続き 争奪戦を 行います」



すっかり元の姿を取り戻した体育館にチェルベッロの無機質な声が響く。



「明日はいよいよ 争奪戦 守護者対決 最後のカード

 雲の守護者の対決です」



次は愈モスカの出番だな……



「おい XANXUS
 どーするんだ?」



ぁ゙あ?

急に声を掛けてきたのは、9代目が寵愛するヒットマン、リボーン。



「次にヒバリが勝てば リングの数の上では 4対3となり
 すでにお前が大空のリングを手にいれているとはいえ ツナ達の 勝利は決定するぞ



 そん時は 約束通り 負けを認め
 後継者としての 全ての権利を放棄するんだろーな」



ったく、抜け目の無いガキだぜ…



「あたりめーだ ボンゴレの精神を尊重し
 決闘の約束は守る

 雲の対決で モスカが負けるようなことがあれば
 全てをてめーらに くれてやる


 雪歩もな!!!」


12/03/06


<< >>
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -