凪(1/3)

 


    ****



「あいつも アルコバレーノ!?」

「ああ 奴も最強の赤ん坊 虹の一人だぜ」

藍色のおしゃぶりの バイバー

「アルコバレーノ一の サイキック能力をもつとも 言われている術士だ」

「戦いの最中 行方不明になったと きいていたが
 まさか 生きていたとはな

 なぜ 今までおしゃぶりが光らなかったんだ? コラ」

「よくわかんねーが さっきのクサリみてーので おしゃぶりの機能を 封印してたみてーだな」



マヌケ面したチビが。



「バカチビ共には わからぬ
 研究の 副産物さ

 お前達と違って 僕は怠らなかったからね

 呪いを解く 努力を」



「誰だろうと… 負けない」



僕達の会話とも呼べない会話に割って入ってきたのは、武器を ぎゅっ.. と握り締めたクローム髑髏。



   タッ


   ビュッ




大槍の一降りを ヒラ と意図も簡単に交わす。



「けなげな 攻撃だね」



   ヒュン  ヒュン  ヒュン



「!?」



召喚されたのは大量の蛇。



「ムム この大蛇
 幻覚ではないのか」



いい加減鬱陶しいな、この大蛇。



   バッ



おしゃぶりの光とともに大蛇は吹き飛び消え去った。



「僕もそろそろ 力を解放するよ

 君の正体は その後で ゆっくり暴こう」



   ガッ



クローム髑髏が槍の尻で床をならす。



   ドドドド



突然床から何本もの巨大な火柱が出現する。



   ズボッ



火柱に呑まれたが、なんとか抜け出す。少しヴァリアー特製のコートが焼けてしまったがこのくらい。



「確かに君の幻覚は一級品だ
 一瞬でも 火柱にリアリティを 感じれば 焼けこげてしまうほどにね

 ゆえに 弱点もまた

 幻覚!!!」



   ブアッ



辺り一面を強力な光で覆うと、一瞬で火柱を氷柱に変える。 ピキィイィン と凍ったソレに体育館も一気に気温が下がる。



「不覚にも 幻覚にかかっちまったぜ コラ」

「オレもだぞ さすがバイパーだな」



ふん。あのチビも所詮ただのチビか。こんな子供騙しにかかるなんてね。



「幻術とは人の知覚 すなわち五感を司る 脳を支配するということ

 術士の能力が 高ければ高いほど 支配力は高く
 術にかかる確率も 高まり より現実感をもつ

 そして 術士にとって 幻術を幻術で返される ということは  」


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