霧の守護者(1/2)

 


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キュン  キュン・・・ とモスカがボスの後ろで泣いているのが中に入らないでも解る。



   コンコン



ドアを二回ノックしてから扉を開ける。無言なのは入室を許可したことだ。



「ボス
 許可を もらいに きたんだ

 あの力を
 今晩の 争奪戦で 使いたい」



談話室に入り口を開くと、ベルが邪魔してきた。



「ふーん やる気 マンマンじゃん マーモン」



それに続きレヴィも口を開く。



「なぜそこまでする スクアーロが 負けたといっても
 勝負は3勝2敗 オレ達にとっては 有利すぎるほど有利」

「あせってんのか?
 敵はまだ 粘写しても 見つからないっつってたし」

「まさか

 相手は カンケーないよ
 ボクの力は たまに使って 慣れておかないと 手に負えなくなる 種類のものでね」



ボスだけでなく、この空間に居る者全員に説明するように。



「たんのしみーー
 オレ 初めてみるよ マーモンのソレ」



快楽主義の王子は怪我をしていてもその口が静になることは無い。



「…………

 許可する」



ボスは暫しの無言の後、静かに口を開いた。



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