- ナノ -
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このまま生きて、死んでいくのかなあって。そう思うとなんか悲しくなって、と彼は言った。だから描き残すことにしたんだ。一日一枚。君たち竜のこと、竜との思い出を。
本棚には形も大きさも様々な画帳が並ぶ。そのどれもに、竜たちが描かれているらしい。竜にはそれらが、彼の生きてきたかけがえのない証に思えた。
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