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 山に捨てられ、そこを通りかかった竜に育てられた人の子がいた。子が大人になった頃、竜と人の戦いが激化した。人として生まれ、竜と共に暮らした自分になら、両者の交渉ができるはず。そう言って、竜が止めるのも聞かないで、彼は飛び出して行った。
 彼が帰ってくることはなかった。人でありながら、竜の手先となった悪魔の子。そう、人々は噂していたという。


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