- ナノ -


403

 向いてることって、自然と考えたりやってたりすることが多いかもって思うんだ、と彼は言った。その説でいくと、わたしは飛ぶことかな、と竜。そのまま、問うように彼に目を向ける。僕? と彼は笑って、机の上の紙を取った。僕はきっと、こいつさ。紙には、家の設計図が細かく書き込まれていた。竜と人とが共に気持ちよく暮らせる家。それを考えることが、彼の生きがいだという。


[