短文拾遺 
- ナノ -


短文拾遺



永遠だから、美しい?

終わりがあるから、美しい?



生きていく意味があるのか、と
ここに私が生きる意味があるのか、と
問いたくて仕方ない。

だがこうも思う。

生きる意味を問う意味があるのか、と。



……ほんとうに大事な思い出は
誰に話すこともない。
自分のこころに秘めておく、
それでじゅうぶんなのかもしれません。



ひまだからやるんじゃない。
やりたいからやるのだ。



終わらないものなんかない。
消えないものなんかない。

……だからいま、このときを大切にしたい。



怒り方を知らないのは、
意外と不便だ。



私があのひとにあこがれるように
いつか私も
誰かのあこがれになれるような

そんなひとでありたい。



学びたいと思ったときに
もう学べなくなっていたり

学びたくないときに
学ばなくてはならなかったり

学問と私は
いつも片思いの恋人ごっこを
している気がする。



まだ知らないことを知りたい。
新しいことを知りたい。
そんな気持ちに終わりはない。



ひとは思いのほか
強く生きてゆくことができるのかもしれないよ。

もうだめだと思ったとしても
なにかひとつだけ
大切なものがあるのなら……

ひとは……
その想いで、生きてゆける。



この世界がおもしろくないというのなら
自分でおもしろくしていけばいい

おもしろく生きる
というのは
 
強く生きる
ことなのだ。



自由を求め
必死にはばたいてみても
他でもない自分の
くだらないプライドのせいで
その翼をへし折ってしまうことは
往々にしてある。



私は知識を喰らう。
知識に喰らわれるのは
大嫌いだから。



挑戦することには痛みが伴う。
痛みを伴わない挑戦などない。

そこで私は惑う。

挑戦と無謀の境目はどこなのか。
挑戦と無茶の境目はどこなのか、
と。



自分の暮らすところによさを見出せないひとは、
どこに行っても、その場所のよさを見出せはしない。



幸福なときよりも
傷ついているときのほうが
ひとは多くを残せることがある。
なぜだか、そんな気がしてる。



嫌いな食べ物も
食ってみなければ
ののしることさえできやしません。



弱さを知る心の、
なんと強いことか。



忘れる、という残酷さ。
忘れられる、という優しさ。

忘れない、という希望。
忘れられない、という絶望。



明日に架ける希望を探す。
雨のなかで
どこかに架かる虹を探すように。



私には薬であるのに
あなたには毒であることばの
なんと多いことでしょう。



何かをして何かを思う。
それだけで生きている価値はある。




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