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 そんなにじーっと見てないでさ、ドラゴンさんも海に入ったらいいのに。波に素足を遊ばせながら、少女が竜に言う。水は苦手だ、と竜。そうかなあ、こんなにきれいで気持ちいいのに。少女は残念そうだったが、ふと何か思いついたように顔を上げた。じゃあさ、いっしょに貝殻探そ。目を瞬かせる竜に、少女は笑顔を投げかける。海にはきれいな貝殻がいっぱいなんだよ。
 彼女は握った手をゆっくり開いた。薄桃色の愛らしい貝殻が、きらりと光った。


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