- ナノ -


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 俺の夢はさ、と彼は言った。こいつで竜と一緒に飛ぶことなんだ。彼のそばでは作りかけの飛行機が横たわり、空飛ぶ時を夢見ている。背中に乗せてもらうのもいいが、俺は君たちと並んで一緒に飛びたいんだ。彼のまっすぐな眼差しに竜はひとつ頷き、言った。わたしもその日を楽しみにしている、と。


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