- ナノ -


262
 
 ドラゴンさんいつも眠ってない? と彼女は言った。竜は片目を開けてちらと彼女を見る。空を飛ぶにもよく休むことは大切なのだ。それなら、と彼女は太陽に向かって伸びをする。私もひと眠り、しちゃおっかな。そのまま春のやわらかな草に寝転がって、心地よさそうに彼女は笑った。


[ ]