- ナノ -
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どうして夏には冬の寒さを、冬には夏の暑さを忘れてしまうんだろ、と彼女。竜は頷き、言う。そうだな。しかし、だからこそ、冬が待ち遠しかったり、夏が恋しかったり、そういう気持ちになれるのかもしれない。そう思ったら、なんだかこの先がたのしみって気持ちになるかも。微笑んで、彼女は言った。
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