でるくいのはなし
でるくいはうたれる、という。
うたれるといたい。
まわりからのしせんもつきささる。
そんなのごめんだから、
なるべくでないようにする。
じぶんのこころをつぶして、
あたまをひくくして、
なるべくぶなんに、ちいさくいきる。
なにかえたいのしれない、
おおきなおおきなかたまりをささえるための、
ひとつのくいとしていきる。
あんしんであんぜんな、
でないくいとしていきる。
それもひとつのいきかた。
でも、でるくいは、きっとつよい。
うたれても、またでてくる。
うたれてもうたれても、またでてくる。
うたれるほどにつよくなっていくんだ、
だからなんどでも、きっとでていく。
でないくいとしていきるのは、
いがいときゅうくつなものだ、
だれもがなにかで、
ほんとうはのびのびとでていきたいと
おもってるはずだ。
それでもでられないくいたちをよそに
でるくいはきょうも、またでてくる。
でるくいはつよいのだ、
それにこころのままに、いきている。
あたまをひくくすることなく、
おもいっきり、おおきくいきる。
えたいのしれないかたまりの、
それがなにかをみさだめようとする。
うたれても、またでてくる。
うたれてもうたれても、またでてくる。
でるくいは、
ひとつのところにおさまらない。
でるくいはうたれる。
でも、
でないくいはうたれることさえ、よくしらない。