- ナノ -


160

 少女はとてもうれしそうだった。竜は彼女の髪に結ばれた、あざやかな色のリボンを見る。それに気がつき、彼女はにっこりと笑って言った。かわいいでしょ、私のお気に入りなの。ドラゴンさんはおしゃれしたりしないの? 竜が静かに首を横に振ると、少女は、竜の尻尾におそろいの色のリボンを結んだ。あたたかな日差しのなかで、ふたつのリボンがきらりと輝いた。


[ ]