- ナノ -


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 傘をぱっと広げるとね、と彼女は言った、なんだかこころもぱって明るくなるんだ。冷たい雨でも、ぱらぱら、ぱたぱた、たのしい音も響いてくるしね。竜の翼みたいに、開いても飛べないけど……でも、気持ちはうきうき、この空を飛んでいくみたい。彼女は雨のなかではばたく竜を見上げ、ぱっととびっきりの笑顔を浮かべた。


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