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- ナノ -


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 赤く燃えたつ火の鳥と、竜は空を渡る。火の鳥が言った。人間なんかと仲良くしていてもいいことはないぞ。いまに奴らは、おまえの背にも乗らなくなる。乗せて飛んでやった恩も忘れて、飛行機とやらで竜を追い回すだろうさ。竜は言葉を返さずにはばたく。やがて、地平の彼方に人の街が見えてきた。
 竜は言った。彼らの果てない望みは世界にとっての絶望かもしれない。だが同時に、何かを動かす力を持っている。わたしの心も動かすほどの力を、な。火の鳥は竜をちらと見て、ふん、と笑った。


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