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- ナノ -


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 誰かは眠るのが好きなんて言ってたけど、と彼は言った、おれにとっちゃ苦痛だな。焚火に枝をくべる横顔には、眠気の兆しも見えない。彼は言葉を続けた。寝るとよく悪夢を見るんだ。火に追われる夢。しかも自分でも火を掛けていてな。何かを焼き尽くすように。
 無理して寝ることもないのではないか、と竜は言う。彼は肩をすくめた。そうもいかないのが人間の悲しいところだ。この焚火の勢いがなくなったら、火を消して眠るよ。そう言って彼は、火が弱まるまでの長い時間を、ただ火を見つめて過ごしていた。


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