なまえ
- ナノ -

なまえ


ひゃくのことばも
せんのことばも いらない
ただひとこと
きみになまえをよばれる
それだけで
どうしてだろう
こんなにも 
ちからがわいてくるのは


わたしのなまえを よんでほしい
なんどでも くりかえし
きみのことばで きみのこえで

そして わたしも
きみのなまえを よぶだろう
なんどでも くりかえし
わたしのことばで わたしのこえで


なまえのまえに
いくせんのことばは 
ただ むりょくで

なまえのまえに
きみと わたしは
ただ ふたりだけになる









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