あとがき





ちゅうにびょうなお話を書いてみたかった。
大体その一言に尽きます。

筆が乗ると1日3話くらいは書き進められますが、この中編は難産でした。軽はずみにバーボンに手を出しちゃいけないのはお酒もキャラクターも同じですね。
長編と違って伏線はすぐに回収しないといけないし、長々と一つのエピソードに掛かり切りになれないので、ペース配分がめちゃくちゃ大変でした。そのせいで色々投げっ放しになっているのはスルーしてやってください……。完全に力量不足です。

もう一つの連載の方の降谷さんが比較的未来を向いて明るく生きている分、こちらでは死んだ人間や過去に囚われたドロドロした部分を書きたかったというのが本音です。ただ、原作でも降谷さんの死生観が明らかにされていないので、“生きることに貪欲であってくれたらいいのに”という願望でしか書けないもどかしさはありました。
それでも、死んだ仲間たちが彼を死に急がせるんじゃなく、生きるために背中を押す存在であればいいなあと願わずにはいられません。警察学校組大好きです……ゼロティー読んで死にそうになったのは私だけじゃないはず……。

スコッチに関する情報があまり解禁されていないので、彼の描写に関しては捏造部分が大半ですが、世良ちゃんに対する接し方を見て彼にも妹がいたりすんのかな、と勝手に妄想したことがこのヒロインの誕生のきっかけでした。原作でまだ描かれていない、かなり繊細な部分に踏み込んでしまったので、原作の展開次第ではお蔵入りにする可能性もありますが、今の段階では都合よく妄想しておきたいと思います。

甘さもオチもない、暗くて重いお話にお付き合いいただいてありがとうございました。次に書くお話はオールキャラギャグ話にでもしたいなあ(願望)。

2018/07/21
2019/03/08 加筆修正


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