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御幸が俺の部屋に来てから一時間。
「ねぇ、いつ帰んの?」
いっこうに帰ろうとしないしなぜか枕まで持参。
「は?帰らねぇよ?」
「え?なにいってんの?」
こいつ、とうとう頭おかしくなったか。
「だって、俺の部屋どうなってるか知ってる?」
「知らない。知って得することもない。」
どうせ哲さんとか倉持とか純さんとか…って、何人かがあそこに集合してるんだろうけど、知ってるって言ったら、だったら気持ち分かるだろ!?とかいってここに居座り続けるのも目に見えてるし。
「奏哉ひどいなー。だってさ、毎日だぜ?俺の部屋に集まるの。寝れねぇよってな。だから今日はゆっくり寝てぇなーってこと!」
「だったらゾノの部屋いけば?」
寝たいなら俺の部屋じゃなくてもいいはずだ。
「断られたから。だからここ。な?今日だけ!」
「俺も断ってるし、俺がよくても他のやつが嫌って思ってるかもしれない。」
「さっき許可はとった!だから寝かせて?」
あぁ。読み完全に外れたな。しらばっくれてもここに居座るか。
「床でいいなら寝れば。ベッドにはいれない。毛布だけなら、やる。」
さすがに夏といっても毛布くらいいるかなと片付けていた、と言っても箱に入れてただけの毛布を手渡す。
「さんきゅー!じゃあな!俺、ねるわ!」
「うん。俺、宿題やってから寝るからスタンドライト付けとくけど気にせず寝て。」

そんなやりとりをしてて思うけど、やっぱり俺っておしに弱い。

「奏哉先輩、ご苦労様です。」

そしてそんなやりとりを見ていた後輩からもこの一言。その言葉、御幸と倉持にも言わせてみたいな…。







(奏哉先輩、ご苦労様です。)
ありがとう。
ほんと、奏哉先輩尊敬します。


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