99


魂「あ゛ーーっ!無理だ!」
諦めてマイクを投げようとする。

響「仕方ないな、じゃあ少し速度落としてあげるよ」
魂「!?」
悔しくて再び歌い始めるソウル。
それでも早くて噛みまくった。

心「…………」
シルバーに寄りかかる。

心「楽しみたかっただけなんだ…」
シルバーにだけ聞こえるように言う。

銀「ソウルが悪いってことにしとこうか?」
ハートは首を横に振る。

魂「はぁ、はぁ……」
歌い終わると、息を切らして脱力した。

響「お疲れ」
魂「本当にな…」
ヒビキを睨む。

心「………」
シルバーの後ろに隠れてしまう。

銀「も〜…」
魂「…ハート?なに隠れてんだ」
減っているのには気付かず、自分の飲み物を飲む。

銀「まだ拗ねてるんだよ」
困ったように笑う。

琴「でてきなさーい」
ハートを引っ張る。

魂「……何をそんなに拗ねてんだよ。俺も歌っただろ」
わけがわからないという表情。

銀「この顔は自分でも拗ねてる理由がわからないときにする顔だな」
心「………離せ」
琴「離さない」
また隠れないように確保。

魂「よくわかんねぇけど……機嫌直せよ。ポテトでも食うか?」

心「食う」
空の容器を見てしょぼんとする。

銀「(もしかして、やっぱり食べたらダメだった?)」
魂「わかった」
インターホンでポテトを頼む。

心「チュウハーイ…」
実はこれが原因だったりして。

銀「ソウル関係は済んだけど、」
琴「食べ物関係が解決してなかったのね」

魂「無理だ。だいたいな、今飲んで帰ったら先生にばれるぞ」
心「くそ〜…」
銀「くそじゃないだろ普通は」

晶「あ、ポテトきたよ」
届いたテーブルに置く。

心「………」
すぐに食べ始める。

魂「お前、腹減ってたのか?」

心「特には…減ってない。おいしいものを食べるのが好きなだけ」
ただの食いしん坊?

魂「そうか。ならもう少し落ち着いて食えよ」

心「喉渇くな…」
やっぱりソウルの飲み物に手をつける。

魂「自分の頼めよ!」
心「俺が飲んでもおまえが飲んでも変わんねぇよ」

魂「それはそうだが…俺より飲んでるだろ、お前」

心「だろうな」
空になったコップを置く。

魂「………」

銀「あ〜、これビール欲しい」
焼き鳥をむしゃむしゃ食べてる。

魂「お前も未成年じゃねぇのか…」
銀「そうだよ」
魂「…ハートのこと言えねぇじゃねぇか」
銀「俺は酒はまだ飲んだことはねぇよ。煙草はあるけどな」
魂「なら、どうしてそんな言葉が出てくるんだよ」
銀「え?ハートが焼き鳥食べながら飲んでるの見たことあるから、美味いんだろうな〜、と」

心「…………」
全員から顔を背ける。

魂「………」

響「飲み過ぎにも注意しないといけないね、ソウル」
魂「…うるさい」

銀「飲むわりには酔わないよな、お前」
心「一回、二箱ぐらい開けたときはちょっと酔ったけど、確かその時…、ソウルの部屋の何かを壊したような…」

魂「飲み過ぎだ、馬鹿野郎!!…お前か、目覚まし時計落とした奴は。動いてはいるが、あれから調子悪いんだぞ」
ハートを軽く睨む。

心「悪うござんした」
反省の色は見えない。

魂「お前な……!」
壊したことより、ハートの態度に腹が立ったらしい。

銀「落ち着けソウル、ハートもちゃんと謝れ」
心「どうもすいませんでした」
ソウルの目を見て言うものの、ある芸人みたい…。

魂「ふざけんな。むしろ悪化してるだろうが!」
銀「ハートっ!!」
心「………」
部屋を出ていく。



‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
back | next


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -