98 琴「あ〜…、うんいけそう」 喉の調子を確かめる。 心「………」 一応吸入器を使っておく。 心「すげぇバカップルの曲だな」 琴「いいじゃない、好き好き〜っていう女の子の気持ちが詰まってるんだから」 銀「(時間がたてば機嫌は直ると思うけど、いいのか)」 ソウルに耳打ち。 魂「………」 歌ってるハートを見る。 魂「…歌うのは嫌いだ」 銀「……そう。じゃあ俺あの曲行くよ」 裏表ラバーズで。 晶「凄い……」 響「本当に凄いとしか言えないです…」 思わず聞き入る二人。 魂「ああ、さっき頼んだやつか」 届いた食べ物、飲み物を受け取る。 心「えいっ」 感奏の間に速さをupする。 銀「ちょ…!」 でも歌う。 響「ハート、鬼……」 晶「でも歌ってるよ…」 魂「(…断って良かった)」 あまりの速さに呆然。 銀「…………」 歌い終わって何も言えない。 響「……お疲れ様です」 心「兄貴活舌いい〜」 ポテトをむしゃむしゃ食べる。 晶「ソウルは歌わないの?」 魂「……………ああ」 かなり躊躇してから答える。 心「…………」 何も言わない。 琴「クリス、ワールドイズマイン歌お」 晶「いいよ、歌おう!」 マイク持って楽しそうに笑う。 魂「………」 プイっとよそを向いてしまった。 銀「(二人して拗ねるのはなしだ……)」 一番手がつけられない状態。 響「(あーあ、どうしようかな…)」 こっちも困っていた。 銀「どうしたハート?」 とりあえず抱きしめる。 心「………どうもしない」 シルバーの肩に頭を預ける。 響「………」 シルバーとハートを見て、ソウルの肩に寄りかかってみた。 魂「…なんだ」 響「こういうの好きかと思ってさ。家系っていうか、血筋的に?」 魂「なんだその理屈は…」 呆れかえってヒビキを見る。 銀「なぁ……ハートが寝てしまったんだが」 なんか安心したらしいハート。 魂「疲れたんだろ。その辺に寝かせてやれよ」 寝られるように場所を空ける。 銀「離れてくれないんだが…」 腕を回してがっちり固定して寝ている。 魂「はぁー……離せ、ハート」 ハートの耳に囁きながら腕を剥がす。 心「………ん」 うっすら目を開け、ゆっくり瞬きをする。 魂「…寝るのはいいが、シルバーを離してからにしてやれ」 ハートから離れる。 心「ん…ん、………ポテトがない?」 銀「食べたらダメだった?」 心「別に…」 寝起きでテンションが低い。 魂「………」 元の位置に座る。 響「はい。一曲歌ったら?」 ソウルにマイクを手渡す。 魂「…断る」 響「君だけ歌わないってないだろ。ていうかさ、歌いなよ」 魂「はぁ?なんでだ…!」 響「ハート、歌ってくれるってさ。何がいい?」 ソウルを無視してハートに笑いかける。 心「パラジクロロベンゼンか裏表ラバーズの速さMAXか鏡音レンの暴走」 どれも早口、息継ぎが…。 銀「お前な…」 響「じゃあ、パラジクロロベンゼンにしとこうか」 魂「無理だ!俺の意見を聞けよ!」 響「病は気からって知ってる?歌えると思えば歌えるよ」 魂「………」 ヒビキに諭されたのが悔しいソウル。 心「………」 速さを上げようか迷っている。 銀「まて、早まるな。機嫌が悪いのは分かるが…ソウルが泣くぞ」 心「泣けばいい、むしろ泣け」 琴「……ややこしい双子ね」 魂「いやっ……本当に無理だ…」 間奏の間、ハートに訴えた。 ほぼ噛み噛みで息も切れかかっている。 心「情けない男だな」 銀「ソウルも頑張ってるんだから、な?」 心「…………」 ソウルの飲み物を勝手に飲む。 手に持っていた機械をヒビキに渡す。 back | next |