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数時間後。

『ありがとうございます!まさか今日で半分終わるなんて考えてもなかったです!』

「おう。今日の復習になりそうな問題いくつかあったからちゃんと今日帰ったらやってみろよ」

笠松先輩の言葉にうなずいた。そして、笠松先輩が席をたつ。そのまま手にしたのはギター。

『すいません。ギターの練習しに来てるのに』

「いいっつってんだろ。俺も復習になるからな」

黄瀬くんはどうやら疲れちゃったのか、うたた寝しているようだ。笠松先輩のギター聞けないなんて可哀想に。とは思ったものの起こすのも気が引けたのでやめた。

笠松先輩が予定よりずっと遅い時間にギターを弾き始める。

たった二日しか聞いてないのにその音にひどくハマってしまっているのだ。今日黄瀬くんと笠松先輩から部活の話とかを聞いた。笠松先輩は部活も誰よりも真面目に、強くチームを引っ張っているらしい。でもまだ話すようになって数日しかたってないのにわかる。笠松先輩はすごく人の上にたつのがうまいんだろうなって。見ず知らずの私が来ても追い返さなかったし。今日勉強を教えてもらってても、すごくわかった。だから黄瀬くんがあんな風に笠松先輩になつくのもわかる。



その後。結局帰るまで黄瀬くんが起きることはなくて、えええ!聞きたかったっスー!と言っていた。そして帰りは途中まで一緒に帰って笠松先輩と黄瀬くんと分かれたのだった。

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