本と蜂蜜 | ナノ


番外:二人の日常ミニ話



紗良と隼人の日常小話

▽漫画
「私は本が好きだけれど、隼人くんは普段何をしているの?」
「ゲームでしょ?ドラマでしょ?漫画に雑誌に……あ!あぁ、いや、というのは嘘で…えぇーっと…(かっこいい趣味かっこいい趣味…)筋トレ!」
「漫画…漫画なら私も好き」
「え!そうなの!?どんな?」
「火の鳥」
「大名作」
「隼人くんは?」
「えー?うぅ、うーん…じゃあブラックジャックとか?」
「私も好き。一緒だね」
「う、うん!うん!一緒だね!」




▽ゲーム
「ゲーム…ゲームも好き」
「…どんなのやるの?」
「こーるおぶでゅーてぃー」
「!?」
「ふぉーるあうと」
「!?」
「それとマインスリーパ」
「マインスリーパ俺も好き!」
「あとばいおはざーど」
「!?」
「かまいたち、くろっくたわー」
「!?」
「それとテトリス」
「テトリス俺も好き!」




▽音楽
「そういえば隼人くんはウォークマンでいつも何を聞いているの?」
「聖子ちゃん」
「!?」
「父さんと母さんが好きなんだー。あとはぁ…バンドとかかなぁー?」
「バンド…バンドなら私も好き」
「へぇ?ビートルズ?オアシズ?ふれでぃ?」
「まりりんまん…」
「そっか!」




▽電波系
「紗良さん今日本屋で何買ったのー?」
「みざりー。実は読んだことなくて」
「なんで!最近!ホラー!ばっかなの!」
「!?どうしたの?」
「いや…なんでもない。あぁ…俺もホラー見れたらよかったー!そしたら一緒に映画も見れるじゃん?怖くて無理って情けないよな…けどマジで霊的なの出そうでホント無理…」
「大丈夫。何かあったら私が守るから、一緒に見よう」
「ぅえ?何かって何?」
「大丈夫。心配しないで。もしもの時もなんとかなるから」
「ねぇ!どういうこと!?ねぇってば!」





「そっか隼人くんは筋トレが趣味なんだね」
「話戻ったね」
「それにしては…」
「な、何?俺のからだじっと見て」
「ううん」
「…紗良さんはもっと筋肉あった方がいい?」
「ん?」
「それとももっとない方がいい?」
「好きなようにしたら良いと思う」
「えー?一緒に俺のからだ作りを考えようよー!紗良さんの好きな体型になりたいなぁ」
「そのままでいい。ていうかどっちでもいい」
「超クール!可愛いー!」

『さっきから見てたけどお前…元気だな…』






「お前と紗良さんが幼馴染とかさぁ羨ましくてぶん殴りたいくらいだわー」
『正直だな』
「けど紗良さんは俺のものだから、今やお前には勝ち目なーし!」
『最初から勝負もしてないけどそう言われるとイライラするわ…』
「残念だったな!彼女は俺が貰った!」
『お前紗良と風呂入ったことある?』
「へ?」
『海には行った?山は?温泉旅行は?でぃずねーは?鎌倉は?沖縄は?ハワイは?』
「な、ないけど?…な、なんで?」
『へぇーないんだ。ふーん』
「は!?どういうこと!?お前行ったの?」
『親同士が仲良いしー同じ自治会だしー』
「うあーー!まじでーー!?」
『隼人と紗良は仲良いって言ってもハワイも行ったことないんですか?』ニヤニヤ


「隼人くん、来週の日曜日どこへいく?」
「ハワイ」
「え?」
「ハワイいく」





『温泉旅行行って来たって?』
「ハワイは無理だった。そもそも、俺パスポートさえ持ってなかった。でも、温泉は混浴を選んだ」
『へぇー』
「男湯女湯の入り口で分かれて…俺は混浴に入った…」
『それで?』
「待てど暮らせど紗良さんは来なかった…」
『笑わせんなよ……』
「笑い事じゃない!」





「それにいきなり泊りは駄目だって言われてさぁー」
『まぁそりゃな』
「日帰りだったんだけどー超楽しかった!」
『…お前温泉好きだっけ」
「すぐのぼせちゃう!紗良さんは何時間も入ってたよ」
『それで楽しかったの?』
「うふふ。観光地イチャイチャは燃えるよね!いっぱい写真撮ったよ」
『…!(急に下ネタだと!)』
「写メみる?」
『見る…』

一時間後

「で、この時この景色見ながら紗良さんがー」
『いつセックスするんだよ!』
「!?な、何…!?」
『いつセックス!するんだよ!いつハメドリになるんだよ!』
「そんな写真ないよ?急にどうしたの?お前怖い…」
『悪意があるぞ!惚気を言いたいがために悪意のある切り口で俺を!」
「どうしたの?旅先でセックスとか…だって日帰りだよ」
『…わかった、やめやめ、この話はやめ!』




おわり


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