ジム | ナノ


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「っはあ、はあ……ああ、奥、……壁に擦れるの、イイ……」
「んっ!んん……きゃ……ぁん」
「寧々さんも、声出るほど、いいのか……?」

汗がたらりと顔をつたう、それを手の甲でぬぐう。グリグリ奥に押し付けて再奥にキスするのが気に入った、でもまだ深くまで行きたいと彼女の腰を両手でがっちり持って自らの腰を打ち付ける。
複雑なナカがぐにゃりとうごめくような感覚に、腰が抜けそうになる!

「はあ、たまらないな。癖になったらどうしようか」

性器だけじゃない。胸も、頭も、指先まで快感が巡っている。昴は浅く呼吸をしつつ、少しずつ腰を動かすスピードを速めた。
ぱちゅ、ぱちゅ、ぱん、ぱん、控えめな音が激しくなっていく。喘ぎ声と吐息の音が派手になっていく。奥をえぐるたびに寧々のナカがきゅううっと狭まって、えもいわれぬ声が出ている。そのうち体がガクガク震えてきて、……昴が逃さぬように腰を掴んだ。

「はぁ、……ッぁぁ……、はん……っーー!」
「っ、う、……はあっ、イッたな、……ぅああ、はあっ、……そんな締めるな、動かせなくなる……ッ」
「んんっ!んぅ……っひゃ、……あ」
「力抜け、……じゃないと……ナカで出たらどうするんだ」

めいいっぱい我慢しているおかげで、先端から精は吐き出されないが竿がドクドクしなっている。酒のせいか早い。我慢がきかなくなってきている。
窓からカーテン越しに差し込む昼の太陽が眩しくて、真昼間から飲酒してこんなことに勤しむ自分を再認識したら余計と興奮してしまった。
ようやっと抜き取ってまた入り口にあてがう。今度は入れない、擦るだけだ。
寧々の体を背後から抱きしめて、入れてないのに入れているみたいに腰を動かす。背に肩に口付けながら激しく性器を刺激する。
動物のような性行為だ。

「ッハア、ハア……ああ、っイク……」
「んっ、ん……っふ……ゃん……」
「……ーーッあ、は……っ!」

ぎゅうう、と強く抱きしめたため、寧々が呻く。ふにゃふにゃに力の抜けた体は、抱き心地が良い。
彼女のももの隙間に昴はびゅうびゅう精を吐き出した。愛液と精液でベタベタだ。未だ隙間でビクビク震える性器から、どろりと粘ついた液体が出る……。

「っう、ぅ…………はっ……はあ、」
「……ん…………」
「まだ、続けていいか?……寧々さん」
「……」

返事はないが息が荒い。顔や体が紅潮して、興奮しているように見える。
いつもだったら二回目はちょっと遠慮するのだが、今日の彼女は断ることもできない。

寧々を抱きかかえたら、仰向けにソファに寝かせる。昴はもう一缶ビールを開ける、ついでにゴムを取ってくる。
煩わしげにつけて、酒を飲んで、自分が汚した彼女を見つめた。めくられたシャツからのぞき見える胸を触る。すると身じろぎする寧々だが、やっぱり寝息が聞こえる。

「すゃ……すゃ……」
「漫画みたいな呼吸だな」
「すゃ……んん……んっ、ちゅ……」
「…………ぷは。はぁ……なあ寧々さん、起きてくれ、つまらない……」

縋るような声色で囁きかけた。ツンととがった胸の先はやらしく色づいていて、そこを舐めながら起こそうと体を揺らす。
やがてまた入れたくなった昴が入り口に性器をあてがう。今度は正常位で。
ーー慣れたナカは簡単に奥まで侵入を許した。

「っあ、はあ、……一気に奥まで、入ったぞ」
「んっ!んんぅ……ひゃ……ぁ……」
「寧々さん、の、いいトコ、……たくさん突けば、起きるだろうか」
「……きゃ……ふ、……ぁんっ!んっ!は……」

ソファに腕を突っ立てて、眠る寧々の唇や耳を舐めながら、ずぷずぷとナカをえぐってかき混ぜる。同じところばかり突っついてやると、彼女の声がどんどん切なくなる。

「やんっ、……はぁ、ん……!あっ!ぁう」
「っう、……ああ、良い……。狭まってきた……」

しつこくするとナカは精液を絞りとるみたいに窮屈になる、それでも腰を打ち付ける。ぐちゃぐちゃ卑猥な音がなる。
さすがの寧々も耐えきれなくなったのか、ぼんやり目を開けた。
自分のおかされている状況に驚いて、間抜けな声が出る。

「……はわ!?んっ……ぁぅ、ゃ……!昴さん、……っ!?」
「っああ、起きたか、……やっとだな」
「ちょ、……っあ、っ!わ、わあ!?動くの、……ゃ」
「嫌……?」
「んっ!ひゃ、んんっ!あ、ぁう……っ」

ようやく反応が見られて昴が笑う。だが抑揚のない端的な話し方だ、これは頭が働いてない証拠だ。
眠気まなこの寧々だったが、事態を徐々に把握したのかナカをきゅうぅっと締め付けた!

「っ!おい、……っは、ぁ、……こら……」
「ぁ……っ昴さん、止まって、です。気持ちい、よう」
「もうすぐ、出そうなんだ、我慢してくれ……っ」
「ひぅ、……っ!んんぅ、……あぁ、……やっ、だめ、いっちゃ……」
「イク……?」
「ひ、ん……っ!!きゃ、ぁ……」

ごりごり内壁を刺激されて、ビクビク体が跳ねてしまう!寧々は涙を流して、快感に耐える。ナカを埋められているだけなのに、頭も胸も爪先も気持ち良い。無意識に動く腰がまたいやらしい。

「っイイ……」
「んっ!あ、……っはぅ、ぁんっ!いゃ、昴さん、同じとこ、ばっかは」
「ここが一番、ナカが動く」
「んひ、ぅ、……もう、……っイクの、まだですか?」
「……ッ……さっき一度出したから、もう少し、」
「(出してるんだっ!?)」
「キス、してくれたら、早いが……」

昴に押し倒される形で顔同士が近づく。頼めるか、と言うので寧々は困り眉のまま唇を重ねた。するとより深く貪るみたいなキスをされ返して、めちゃめちゃな気分になる。

「んんぅ……!(激し、い!)」
「っは、はあっ!は……ん、んんっ……!っあ、イク、いく……ッ」
「……ん、ふ……っぷあ、……ちゅ」
「ん、ん……ーーーーッ」

ドクドク、ナカで性液が吐き出されているようだ。しなる性器を感じて、寧々が身じろぎする。昴は、最後の一滴出し切るまで舌を絡め合って唇を塞ぐ。

「んむ……ぷは、はぅ、……あ、暑いです……!」
「そうだな、……っはあ」
「うう、おもい……昴さん、重たいですよ
「すまない、……疲れた、はぁ、……」
「あの……なんでこんなことになったんですか?」
「それは……、……」
「はっ……まさか眠たいんじゃないですよね!」
「……」
「こら、だめですよ、寝ちゃ!昴さんってば!」

抜きもせず自分の上に寝られて、慌てる寧々だ。すっかり目が覚めたらしい。ペチペチ肩を叩かれて昴はようやっと自分のを抜いたが、変わらず彼女の上にうつ伏せだ。

「寧々さんが、……最初に寝ないといいつつ寝たんだぞ」
「そ、それは、そうですが、その……」
「一瞬だけ」
「昴さんっ!」

すやすや寝息が聞こえてきてしまって、暑いわ汗だくだわ身動き取れないわの彼女はすっかり参ってしまうのだった。





「結局半分も飲めませんでしたね」
「また今度だな」
「……」
「そんな目で見ないでくれ。反省してる。もうしないから」

キッチンにて、空いた缶を洗ってゴミ袋に入れている寧々の後ろ、申し訳なさそうな昴が機嫌を伺っている。しかし視線は彼をなじるようで、厳しい。

「いいえ、私こそ眠ってしまったのがそもそも良くなかったんですから」

と言いつつも納得いかない顔だ。
向き直った彼女は、反省中の昴の目をじっと見た。

「でもやっぱり、もったいないです」
「もったいない?」
「寝てたから覚えてないのが、です。私だって……」

掃除を終え、正面から男の腰に手を回してぎゅーっと抱きついた。寧々の行為にたじろぐ昴だ。
とりあえず背中に手を回して抱き合う形になる。反省を伝える手立てがそれしか浮かばなくて、昴は困る。
寧々は大きく息をつくと、彼の顔を見つめた。

「あの。いっぱいお酒飲んでくれてありがとうございます」
「礼を言われるようなことはしてない」
「いいえ、凄く助かりました!次は来週の土曜にやりましょう、今度は絶対潰れません。起きててみせます!だから」
「……なんだ?」
「え、えっち……しましょうね。今日のは覚えてないんで私的にはノーカンですから……」

やたらと恥ずかしそうにそう言うので、昴は変な気持ちになる。ひょいと彼女の体を持ち上げたら、

「今からしよう。ベッドに行くぞ」
「え!いや、今からは……悪いですから!したばかりですし」
「構わない」
「へ!?や、……あのっ!……」

問答無用で連れ去られて、少し乱暴な音を立てて寝室のドアが閉まった。
真っ暗な部屋の中、ベッドの真ん中に降ろされて、口付けられて。
色々あってもまだ休日の夕方だ。眠って過ごしたお陰でいちゃつき足りない気持ちを埋める絶好の機会だから。

「んん……ぷは。はあ……まあ、良い、のかな?」

寧々は昴の背中に腕を回した。


おわり





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